東欧リトアニア発の情報ネットワークアプリで、日本でもユーザー数が成長している「Plag」に新しい「エリア機能」が追加された。
Plagについて再度簡単に紹介すると、ユーザーが文字やテキストで作った「情報カード」をスワイプすることで、情報を近隣の人に拡散していく仕組みになっている。
カードを受け取ったユーザーがそのカードの内容を面白いと思えば上にスワイプし、そのカードを周囲の人に拡散する。逆に興味がなければ下にスワイプして、カードをスキップする。このように、個々のユーザーの好みをベースに情報がオーガニックに拡散されていく仕組みだ。
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「エリア」機能を追加し、特定のテーマについて情報を拡散できるように

今回新たに追加された機能は「エリア」機能だ。「エリア」とはある特定のトピックについて話をする場所のことで、たとえば「猫」に興味があれば「猫」というエリアをつくって、そのトピックに関連したカードが集まる場所をつくることができる。もちろん、他の人がつくった「エリア」から興味のあるものを選んで、そこにカードを投稿することも可能だ。
特定のトピックについて話せる場所を求めるユーザーが多かったことから、今回の新機能が追加された。
この「エリア」機能は、日本のPlagユーザーにも重宝されるものになりそうだ。というのも、日本のユーザーのアクティビティは特有で、「Plag上のピクニックやカラオケパーティなどは日本特有で、Plag史上歴史に残るものだと感じています」と以前の取材でもPlagの広報担当Inamedinovaさんが語っていたように、オフラインのミートアップも積極的に行われている。日本のユーザーがリトアニアにいるPlagのチームにミートアップの様子を共有することもよくあるという。
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独自に進化している日本の「プラガー」コミュニティ
「ソーシャル要素」を排したアプリながらも、日本のユーザーアクティビティに関してはソーシャルな活動が起こっているが面白い点だ。
ちなみに、アプリの日本語化に関しても日本のPlagユーザー「プラガー(Plager)」が積極的に手伝ってくれるそうで、ローカライゼーションやマーケティングという点で日本展開に苦労しているアプリメーカーからしてみれば夢のようなことが起きている。
これまでPlagに登録したメンバーは50万人で、アクティブなカード数は約3万(投稿してから拡散可能な期間は7日間)とのこと。その中でも、東京や横浜、大阪など日本の都市におけるアクティビティは今も活発だという。
今回の「エリア」機能の追加によってより密なコミュニティが日本で立ち上がっていくか、今後もその動向には注目したい。
Plagはリトアニアの首都ヴィリニュスを拠点に、現在16名が開発・運営に携わっている。資金については、これまでにIMI Venture Capitalが主導したシリーズAラウンドの調達を行っている(金額は非公開)。現在はユーザー数の成長に注力しており収益はないが、今後は広告の導入やメディアとのパートナーシップも検討中とのことだ。

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