非エンジニアでも人格をもつボットが作れるSequel、Googleに先手

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ボットプラットフォームのSequelは本日( 編集部注:原文掲載6月2日)、人格を持つボットを作る手法をローンチした。自分の性格に似せたボットを作ることもできる。

Sequelは、数ヶ月間のβ版によるテストを経て、数社の競合が存在するここ1年で立ち上がっ市場に参加することになる。だが、Sequelのボットは人格を持つよう設計されており、その点はピザや花の注文など個別の要求に応える他のボットとは異なる。

ニュースを追っていない人のために説明すると、ボットメーカーはFacebook MessengerやKikといった推定30億のアクティブユーザを持つ巨大メッセージングプラットフォームにおいて、ユーザをビジネスに取り込むことを目的としたボットの作成を急いでいる。

Googleも今年後半にはSequelと競合するボットプラットフォームを提供するとみられている。GoogleのエンジニアリングディレクターRay Kurzweil氏が先日Singularity Conferenceで語ったところによると、Googleはユーザーのブログを読み込ませるなどして、大量の文章サンプルを読み込ませることで誰もが自分だけのユニークなボットを作れるような手法を開発しているという。

上:Sequel のボットフロー
上:Sequel のボットフロー

これにより、ユーザー個人の「スタイル、人格、思考」を吸収したボットができあがるのだ。(Vergeが投稿した動画のKurzweil氏コメントは、昨夜突如非公開となった。公開準備が整っていなかった可能性がある。)ボットプロジェクトの主要な要素は今年中にも公開できるだろうと彼は語ったがが、その詳細は明らかにしなかった。

そうこうしているうちに、SequelはGoogleのプロジェクトに先手を打った。今のところ、主にエンターテイメントとメディア業界でブランドやクリエイターがフォロワーと会話をしてくれるボットだ。

Sequelを構築したKiwiのCEOであるOmar Siddiqui氏によると、技術的バックグラウンドを持たない作成者が、Sequelのソフトウェアでボットの会話フローを作る基礎を学ぶのにかかる時間は概ね15分から20分だという。作成者が最初の学習を終えたら、次はボットに望む会話を書き込んでもらう。作成者はソフトウェアのドラッグアンドドロップツールを使って文章、写真、動画、音声、GIF、絵文字、クイズや投票を操作できる。

Sequelは、どんな質問にもボットが反応でき、ボットが特定の質問を理解できない場合の答え(機転の利いたものが理想的)も用意できるようにフローを設計している。

Sequelは作成者のボットがユーザの質問をできるだけ多く理解できるよう、自然言語処理を使用している。また、作成者はAPIを通してリンクをウェブサービスに統合することもできる。例えば、フォロワーとレシピを共有するボットを作りたいシェフはレシピAPIを統合できる。こうした作業には一定の技術的知識が求められるが、Sequelは非技術的ユーザー向けにこういったプロセスの自動化に取り組んでいる。

私のようなライターが、読者と関わるボットを作るにはどれほどの作業が必要かSeddiqui氏に尋ねたところ、彼はこう答えた。

数時間でしっかりとしたボット体験を得られます。例えば、ニュースボットには特定の日に関する問題を深く掘り下げた考察を提供すれば十分です。1日取り組めば非常に強固なものができあがります。

主にネックとなるのは、会話をどこまで広げるかだと彼は語った。毎日内容を変えたければ、毎日ボットに時間をかけなければならない。

2011年8月に設立されたKiwiはSequoia Capital、DFJ、Northgateなどから2,100万米ドルを調達している。元々はAndroid向けのゲームを構築していたが、昨年はボットを簡単に作れるこのプラットフォームのために時間を費やした。ボットはFacebook MessengerやKik、Telegramといったメッセンジャープラットフォームで稼働するよう設計されている。

また、Sequelは作成者がユーザー行動を振り返り、体験を改善できるような分析ソフトウェアも提供している。

Sequelのターゲットはブランド、メディア、作家、ゲームデザイナー、セレブリティ、ジャーナリストや一般消費者だ。

特筆すべきは、Sequelがクリエイターとデベロッパーにサービスを無料提供していることである。Kiwiはカスタム体験を構築している大手提携先にプレミアムサービスを提供し、課金することで利益を上げている。

Sequelはアドベンチャー、SF、犯罪、ホラー、ロマンス、ニュースやゴシップなど様々なカテゴリーのエンターテイメント体験を提供するため、30人以上の作家、脚本家やデベロッパーの協力を得たという。Sequelのプレスリリースで取り上げられている事例を紹介しよう。

  • J-14:このティーン向けエンターテイメント雑誌は、読者の好きなセレブを使った会話型トリビアゲームを作成した。消費者はボットとチャット体験をしながら友達とスコアを競うことができる。
  • AwesomenessTV:業界初のAwesomenessTVボットは、ファンとチャットすることでネイティブ動画とチャットを統合した体験を提供している。今後のプランには、AwesomeTV脚本シリーズと映画においてナレーション、舞台裏紹介、オーディエンス参加によるもうひとつのエンディングを案内するキャラクターボットがある。
  • Lionsgate: Now You See Me 2の公開にあたり、このエンターテイメント企業は映画シリーズのマジックやミステリーの世界を新しい会話型手法に広げるため、コンパニオンゲームボット体験を生み出すべくSequelと協働している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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