2016年のVR・AR投資トレンドは既に昨年比で倍近くの成長、通年では4倍予想も

SHARE:
img_2235
アムステルダムにあるThe VR Cinema

<ピックアップ> AR/VR Funding In 2016 Already Sees 85% Growth On 2015

昨日とある勉強会で、エンタメ方面の話題を聞かれて即答したのがVR・AR方面のスタートアップ市場です。実際に没入を体験してみると純粋に楽しいんですよね。例えば開催間近となったリオデジャネイロ・オリンピックですが、こちらはVRコンテンツの宝庫となることが予定されています。

米NBCがSamsungのGear VR(スマートフォンを挟み込むタイプの簡易VRヘッドセット)に対応した85時間にも及ぶVRコンテンツを提供すると発表したもので、これがあれば家にいながらにして会場にいるような臨場感溢れるオリンピックの雰囲気を味わうことがでできそうです。(残念ながらNBC加入者に限るそうなので範囲が限定的になりそうですが)

img_2233
Image Credit : Samsung news room

Samsungはこれに合わせてリオ・オリンピック特別仕様のGalaxy S7を作るほどの力の入れようで、過去こういうオリンピックに合わせて販売が加速したのが大型テレビであることを考えると、インターフェースの変化がプロダクトやビジネスに与える影響というのは計り知れないなと改めて感じます。

このようにVR市場はエンターテインメントやスポーツコンテンツ×ローエンドヘッドセット(Gear VRやカードボードタイプ)が初期牽引の中心ではありますが、スタートアップ投資の世界はここから先、数年後の世界観を既に感じさせる状況になっています。

img_2234
Image Credit : CB Insights

CB Insightsの公開レポートによると、2016年における世界でのVR・AR関連投資額は2015年通年に比較して既に85%の成長を示しており、通年では26億600万ドル(前年は7億300万ドル)に到達すると予測しています。

これまでVR・ARの投資額についてはMagicLeapの調達(総額で14億ドル)が全体の底上げに貢献してきました。

その一方でCBIの調査によると、2016年Q1で1億ドルを調達したVRシステム開発のMindMazeやARアプリのBlippar(5400万ドル)、VRヘッドセットメーカーのBaofeng Mojing(3400万ドル)など周辺スタートアップの勢いについても言及しており、その広がりが確実に数字に表れていることがわかります。

img_2232
Image Credit : The Venture Reality Fund

ちなみにVR・AR研究についてはTHE VENTURE REALITY FUNDが公開しているランドスケープマップを研究するとよいと思います。(Trelloでも公開されています)

VR(仮想現実)市場のランドスケープ、234企業の総合評価額は130億ドル規模に【VB Profilesから】

via CB Insights

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する