
Uberのデベロッパーエクスペリエンス担当責任者で、ハッシュタグの考案者としても知られるChris Messina氏は今年の1月、2016年は「会話型コマースの年」であると宣言していた。今日、彼は自身のパーソナルアシスタントチャットボットMessinaBotをローンチする(編集部注:原文掲載6月28日)。
MessinaBotは、Facebook上でMessina氏にメッセージを送る人に返答し、代理で予約も入れてくれる。また、Product Huntでの自身の最新投稿やコメントを表示したり、今後の講演予定を教えてくれたり、最近のポッドキャストや記事、Messina氏のおすすめカクテルレシピを見せたりしてくれる。
「メールを送るだけでは得られないような、私が興味をもっている事が分かるというだけでなく、発見が広がるという要素があると思います」とMessina氏はVentureBeatのインタビューで話した。
MessinaBotを構築したStride Labsの前マーケティング担当Ethan Sutin氏とEsther Crawford氏は、Crawford氏のボットEstherBotに着想を得たという。
近頃、一定のタスクにおいて実際に人間の代わりとなるチャットボットが採用されている。これは、例えばゲームのハイライトを送信してくれるNBAボットや天気を教えてくれるPonchoとは大きく異なるものだ。
Messina氏は、他の人も自身のボットを作るべきだし、そうなる日は近いと語った。
「こういったテクノロジーの進化を実感している人はまだあまりいません。このような自動化が非常に便利になって、より多くの人がこうした便利なサービスに参加するようになれば、このような間接的な管理をアウトソースすることへのニーズも増すでしょう」

Credit: Esther Crawford
Messina氏は、コンピューティングに会話を取り入れ、パソコンや携帯電話の膨大なアプリによる「何気なく大きな負荷」を感じているユーザにコントロールを取り戻させる動きが活発になっていると考えている。
ボットとパーソナルアシスタントとして知られるパーソナルボットは人々の暮らしをシンプルにしてくれるものだとMessina氏は言う。
「注目されることが非常に重要なテック空間で、私たちは問いかけたのです。そういったプロセスの中でユーザと向き合い、これまでよりもソフトウェアを使いやすく、わかりやすく、応答の早い、丁寧なものにすべきではないかと」と彼は説明する。
人々がどのようにソフトウェアにアクセスし、設計するかを変えるのがチャットボットだと公言したMessina氏は、自身のボット以外にもお気に入りを見つけている。
「PurpleやOperatorも好きなのですが、これらはどちらかといえば会話型サービス的なものです。Quartzニュースアプリも気に入っていますし、『メタボット』パターンとしてLukaも面白いと思います」と彼は述べた。
Messina氏は現在進行形の2つのアイデアに注目している。イベントや一時的な用途に特化したボットと、GameBoyCameraBotのような画像フィルタボットだ。
Here's a @telegram #bot I always wanted, just never knew I did! GameBoy pics! https://t.co/jq2vxK1GIJ #nostalgia pic.twitter.com/nXSYjA4nZw
— Chris Messina (@chrismessina) June 27, 2016
また、Messina氏は今後1年のうちにプラットフォームでボットを使う大手ブランドが増え、ウェブ黎明期によくみられた実験や模索といったことも活発になるだろうとみている。
「『ボット』があなたやあなたの友達用に作れられたものだとしても、テクノロジーを使って実験したり、いろいろ試してみることは、テクノロジーが実際どのように使われるべきかを考える上ですばらしい方法になります。『ビジネスを構築しなければ』といったアプローチとは逆ですね」と彼は語った。
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【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
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