シリコンバレーを凌ぐ勢い、イスラエルテック業界の資金調達状況

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著者のHillel Fuld氏は、現代のオーディオ放送の弱点に取り組む企業ZCastの共同創業者・CMOである。

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “israeltourism“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

Eric Schmidt氏は先週、空前のレベルでイノベーションを生み出すイスラエルは、これまでにない刺激的なテクノロジーの発信地のひとつとして世界で最も注目を浴びているとGoogle Tel AvivのFireside Chatで語った。

イスラエルのテックエコシステムについてはここ数年で語り尽くされてきたが、調達資金、評価額と買収において四半期ごとに成長を続けるイスラエルのイノベーションを詳しく見てみよう。地域的に不安定な面はあるものの、イスラエルのイノベーションは確かなものだ。

3年間の徴兵制度と毎日のように深刻なサイバー脅威にさらされているイスラエルが昔からサイバーセキュリティに力を入れてきたのも無理はない。しかし、それでもこの成長ぶりには目を見張るものがある。2016年6月だけをとってもイスラエルのスタートアップはほぼすべての分野で5億6,100万米ドルの資金を調達している。

下記に連なる企業名と調達額が明らかに示す通り、イスラエルの企業がシリコンバレーレベルの調達を実行できない時代は終わった。また、今月イスラエルで資金調達ラウンドを行った企業がコンシューマーテクノロジーとエンタープライズテクノロジーほぼすべての分野を網羅していることも見て取れる。

イスラエルには、ウェブ運営のWalkMe、話題を集めているVRのMetaとLumus、モバイルのMoburst、エンターテイメント企業のInterludeから、輸送関連のNexarなどがある。

大局的にみると、イスラエルに拠点のない一流VCの方が稀だ。イスラエルのオペレーションのためFacebook役員Nir Blumberger氏を引き入れたAccelが最近この流れに乗ったことは言うまでもない。

その他、Sequoia、Battery、Bessemerなど多くの企業が拠点を置いている。Marc Andreessen氏のインタビュー発言も忘れてはならない。「事務所を増やす場合、2つ目の事務所がイスラエルになる可能性は非常に高いです。」

IVCによる2015年の数字を見てみよう。

  • 2015年のイスラエルハイテクイグジット額は2014年比16%アップの90億2,000万米ドルに到達
  • VC支援イグジットは10年間で最高額の49億8,000万米ドル
  • 10億米ドル以下のM&A取引は10年間で最高額の72億米ドル

Sony、Volkswagen、MGM、Alibaba、Qualcommなどの戦略的資金を含め、2016年現時点でイスラエル企業が調達した金額は25億米ドルを上回っている。

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【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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