私が子供たちにポケモンGOをさせたくない理由

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<ピックアップ> Why I won’t let my kids play Pokémon Go / Top Image Credit : 新宿御苑でポケモンGOを楽しむ人たち/Ryo Fuji @ CNET Japan

ポケモンGOの考察が大量にでているので興味深くチェックしているのですが、子供とゲームの話題でひとつ考えさせられるものがありましたのでご紹介。

QuartzのJenny Anderson記者が書いたもので、周囲で家族揃って外出するきっかけになったり、過ごす時間が増えたといった話題の一方で、自分の娘たちにポケモンGOをして欲しくない、というものです。

彼の娘はまだ5歳から7歳でデジタルものや外で遊ぶのが大好きな年代です。この一番好奇心旺盛な時期にポケモンの情報を一度でも与えてしまうと、彼女たちはあらゆるものをそっちのけにしてポケモンに熱中してしまうことになりかねません。

ここまではよくある話なのですが、彼はこのことが子供の心理状況に与える影響が大きいのではと、ボストン大学で心理学を教えるピーター・グレイ教授の提言を引用しています。

教授の弁によると、テクノロジーは中毒性の高いもので、子供たちにある種の休憩時間(ダウンタイム)を与えない状況を作ってしまう可能性があり、この自由時間の欠如こそが外因性の抑うつや不安の原因になっているのではと指摘しているそうです。

デジタルの中毒性は私もよく理解していますし、ずっとスマホを見ながら食事をする友人・知人を見たりするにつけ、その危険性は子供だけでなく大人にだってあるわけです。なるほどと思いつつ、モヤっとした気持ちにもなります。

ちなみにポケモンGOは利用規約に13歳以下の利用について言及しており、非常にざっくりいうと「やったらダメじゃないけど親の了解を得て楽しんでね」という内容を記載しています。ちなみにGoogleアカウントでプレイする場合はそもそも12歳以下では取得できない仕組みになっております。

国内でも数日前、栃木県のとある町で小・中学生のスマートフォンやSNSを禁止するという、やや行き過ぎたルールが話題になっていましたが、やはりここは対象となる人物の判断能力や状況を十分にふまえて結論を出すべきなのだろうと思います。

個人的には禁止するルールよりも、理解して扱える能力を養う方に可能性を見出している方なのですが、ポイントは扱う側の対象人物が何歳で判断が可能になるのか、というものだと考えてます。当然ですが個人で差がある話なので一概に何歳だからOK、何歳だからダメというものにはならないはずですし、地域ごとの事情も考慮すべきなんでしょう。

つまり重要なのは一番近くにいる親の判断であり、おそらく記事に出てくるAnderson記者も自分の状況や子供たちの様子からこう考えたのだろうなと。

これから先、まだしばらくヒットは続くでしょうし、夏休みということもあって終わり間際には「ポケモンGOで夏休みの宿題できない子供続出」とか「不登校原因はポケモンGO?」のような煽り情報が出てくることと思いますが、チビッ子たちをお持ちの親御さんに至っては、デジタル世界の取り扱いについてお話する良い機会と捉えて家族コミュニケーションを深めていただきたいと思います。

via Technology – Quartz

 

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