購買行動解析のemin、機械学習で興味ある商品を無意識のうちにリスト化してくれる「Interest Widget」を提供開始

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ECサイト向け購買動機促進サービス「ZenClerk」を提供する Emotion Intelligence(以下、emin と略す)は先ごろ、機械学習によりユーザが欲しい商品を自動リスト化し、追っての購買促進などにつなげることができるウィジェット「Interest Widget(インタレストウィジェット)」を正式に提供開始した。ウェブサービスを運用するオーナーは、自社サイトに2種類のタグを埋め込むだけでこのサービスを実装できる。

emin は、EC サイトを訪問したユーザの画面スクロール・画面遷移・画面滞留時間などをモニタし、ユーザが興味を持っている商品を予測し、最良のタイミングで割引クーポンを出すことにより商品購買のコンバージョンレートを上げるソリューション「ZenClerk」の開発で知られるスタートアップ。この ZenClerk のベースとなっている機械学習エンジン「Emotion I/O」の機能をウィジェット化したサービスが「Interest Widget」だ。

Interest Widget を EC サイトに組み込むことで、ユーザが興味を持った商品の購買可能性向上につなげられることはもちろん、それ以外にも、例えば不動産情報サイトに組み込んで、ユーザを興味を持っていそうな物件の内見申し込みに誘導したり、ニュースサイトに組み込んで、ユーザが興味を持っていそうな記事のペイウォール後の全文表示(「あとで読む」場合の、あと読みの行動)につなげたり、これまで ZenClerk では対応しづらかった EC 以外の分野のサービスへの適用が容易に行える。

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Interest Widget が導入されたサイトでは、ユーザは「モノを選ぶ・買う」といった能動的な目的意識を持って訪れなくても、流し見や流し読みを繰り返すことで、無意識のうちに興味ある選択肢のリストがサービス上に蓄積されることになる。一定の情報量が溜まったタイミングでユーザに購入などのアクションを勧めることも可能だし、ユーザが任意のタイミングでアクションすることもできる。EC サイトであれば、流し見された際の情報を蓄積しておき、家計簿アプリなどと連動して、給料やボーナスの支給日のタイミングで、プッシュ通知でリストを元に、興味を持っていそうな商品の購買をユーザに促すというような運用も可能だろう。

Interest Widget 開発の経緯は、emin 創業者の一人がハンバーガーショップで食事していた時の体験がもとになっている。隣の席で女子高生2人組がバイト募集誌を見ながら「さっきいいなと思ったバイト、全然見つからないよ」と言って、10分ほど探した後、そのバイトを探すのをあきらめてしまったのを目撃。ウェブサービスであれば、ユーザの行動パターンをモニタすることで、後からユーザが気になった案件にたどりつくのを支援できるのはないかと考え、Interest Widget のサービス開発に着手した。

Interest Widget は5月からプレセールスを開始しており、すでに不動産情報サイトや人材サイトなどが本格導入に向けてトライアル運用を行なっている。emin では、ZenClerk や Interest Widget のほか、DSP 広告やメールツールなど外部サービスとの連携ソリューションも含め、Emotion I/O を根幹としたサービスの多角化に努めていきたいとしている。

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Softbank Techonology Forum 2015 でプレゼンテーションする、Emotion Intelligence 共同代表取締役の音田康一郎氏(2015年11月6日・東京)

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