東大発のフィンテックスタートアップFinatextがM&A、経済データ解析のナウキャストを子会社化

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左:Finatext代表取締役林良太氏 右:ナウキャスト創業者、東京大学大学院経済学研究科教授 渡辺努氏
左:Finatext代表取締役林良太氏
右:ナウキャスト創業者、東京大学大学院経済学研究科教授 渡辺努氏

東大発のフィンテックスタートアップFinatextが、経済データ解析のサービスを提供するナウキャストを子会社化したことを発表した。

今回の経営統合は、Finatext が株式交換を通じてナウキャストを完全子会社化する。Finatextの代表取締役である林良太氏が、ナウキャストの新しい代表取締役に就任。ナウキャスト創業者であり、現在、東京大学大学院経済学研究科教授である渡辺努氏は共同創業者として引き続き会社の運営を行う。

Finatextは、2014年に創業。これまでに、株コミュニティアプリ「あすかぶ!」や FXシミュレーションアプリ「かるFX」、投信クイズアプリ「FXクルー」、投信選びのサポートアプリ「Fundect」、投資信託のデータベースである「AssetArrow」など、様々な金融関連サービスをリリースしてきた。

2016年4月には、トムソン・ロイター・マーケッツと提携し、市場動向分析サービスの開発へと動き出している。

日本のフィンテックスタートアップ Finatext がトムソン・ロイターと提携、市場動向分析サービスの開発へ

そんなFinatextがM&Aしたのが、東京大学経済学研究科渡辺努研究室における『東大日次物価指数(現:日経 CPINow)』プロジェクトを前身として 2015年2月に設立された、ナウキャストだ。ナウキャストはビッグデータ解析により、消費者物価指数を始めとする経済統計のリアルタイム化、企業の経営戦略の見える化を行う東大発ベンチャー。

現在、同社はリアルタイム統計データベースサービス「NowcaSTats」を展開しており、国内外220社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しているという。

今回のM&Aにより、両社の強みを結集し、新しい指標や独自のアルゴリズム等を開発、資産運用分野での新規ビジネスの展開をしていくという。

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