7000店舗に拡大したトレタ、予約台帳サービスから飲食店の経営プラットフォームへ【FOODiT】

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食とITの未来を考えるカンファレンス「FOODiT2016」が開催された。

イベント当日は3つの台風が東京に迫り来るという荒れた天候だったが、多くの飲食店、ネット関連の事業者が集まり、都内の会場は熱気に包まれる盛況ぶりだった。

トレタ導入店は7000件に拡大、実際の売上に効果

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キーノートの次に壇上に上がったのが、このイベントの仕掛け人であり、予約台帳サービス「トレタ」を提供する中村仁氏だ。同氏は最新の数値としてトレタの契約店舗数が7000店舗にほぼ到達したことを発表した。

「オンライン予約の市場は5年間で4倍に拡大すると予想されています。この件数を紙の予約台帳で処理していたのでは破綻してしまいます。こういった背景の元で開発を続けていたトレタですが、リリースから2年半で機能追加も進み、ほぼ要望されていた機能は揃いました。現在の店舗数は7000店舗にあと数店で到達するような状況です」(中村氏)。

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現在のトレタは調査会社シードプランニングの調査結果として、同様のオンライン予約台帳サービスでのシェア率33.5%という状況になっているのだそうだ。また、中村氏は同サービスが飲食店に利用される理由として具体的な事例の情報を共有した。

例えば寿司チェーンの「すしざんまい」では本部で団体予約を受け付けて確定させるまでに24時間かかっていたものが、10分で完了するようになり、予約の取りこぼしがなくなったという。

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売上に直結する事例としては、店舗間で予約を送り合うことで最も効果のあった姉妹店の売上が2倍に拡大したり、テーブルの管理が効率化され売上が130%向上した例など、紙台帳の予約管理でできなかった膨大な顧客データの活用に成功している例が多い印象だった。

トレタの集客プラットフォーム構想

「飲食店の集客の常識を変えたい。お客さんの嗜好が変われば、それに対応する形でお店が変わる。そのお店を探すツールとしてグルメサービスが変化する」(中村氏)。

大衆居酒屋チェーンに行けば何でもよかった時代から、消費者の味に対する嗜好がより細分化され、「赤身が美味しいお肉」や「秋刀魚と日本酒の美味しいお店」など、目的型の来店動機が増加しているのだという。こうなると総合型のレビューサイトでは探しにくくなる。

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こういった細かい嗜好が増加している状況に合わせて出てきたのが新興のグルメサービスたちだ。実名レビューのRettyやチャットで探すペコッター、人気店を厳選しているヒトサラなど、こだわったお店探しに特化したサービスが増えている。

「これからはお客さんは複数のグルメサービスを使い分けるようになります。この送客効果を最大化する。来店した人を分析し、常連化させる。それらのプロセスをすべて最大化させる」(中村氏)。

トレタは店舗が持つ空席情報という実店舗にしかないデータをメディアに共有することで媒体からの流入を細かく分析し、店舗にとって役立つデータに変換させる。さらに店舗のPOSと連携することで顧客の嗜好までも連動させる。

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こうすることで、特定のメディアからやってきたお客さんはこのメニューが好きで、来店頻度がどれぐらい、単価はこの程度使っている、ということまで把握することができるようになる。

「従来の集客媒体ではページビューでレポートされても実際に来店した数字はわかりませんでした。つまり、媒体の費用対効果がわからなかったわけですが、この方法であれば媒体ごとの集客が具体的な数字として出てくる」(中村氏)。

実際に飲食店経営をしていた中村氏だからこそ欲しい数字がわかる。そしてそれが実際に取れるようになった、というのが今のトレタの現状なのだろう。