中国のライドシェアリングサービス「Didi Chuxing(滴滴出行)」が、Foxconn(鴻海/富士康)から1.19億ドルを調達

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Didi Chuxing(滴滴出行)と Uber 中国部門の目を見張った合併劇は、中国の配車業界に資金調達の波を終わらせることにはならないようだ。

数え切れない資金調達を終えた後、中国を独占する配車サービススタートアップの Didi Chuxing は、世界最大のエレクトロニクス受託生産会社 Foxconn(鴻海/富士康)から1.19億ドルを調達した。このニュースは、Foxconn が上場する株式市場で明らかにされた。この出資は、Didi Chuxing のバリュエーション3,370億ドルにおいて、Foxconn の子会社である Foxtec Holdings が株式の 0.355% を取得することで実施された。

中国でバリュエーションが最も高いスタートアップである Didi だが、そのスターが名を連ねる投資家リストには、Alibaba(阿里巴巴)、Baidu(百度)、Tencent(騰訊)といった中国企業から、Apple や Uber などグローバル企業まで、多くのテック企業大手が含まれる。中国政府も政府出資ファンドである China Investment(中国投資)を通じて、Didi に投資をしている。

Foxconn の名前は、Foxconn 最大の顧客である Apple へのつながりから頻繁に引き合いに出される。Apple は今年5月、Didi に10億ドルを出資している。Apple が Foxconn の出資を調整したのか、Apple と Foxcomm と Didi の間で何らかのコラボレーションが計画されているのかは明らかになっていないが、今回の提携は確実に自動車業界で3社の野望を結集するものになるだろう。

Foxconn は既に、自動車のモデリング、回路設計、バッテリー開発の業務を行っている。同社は Tesla が使う一部部品の製造業者でもある。

Foxconn は今年、Tencent や China Harmony Auto(中国和諧汽車)と共同で、インターネット自動車会社 Harmony Futeng(和詣富騰)を設立している。中国の自動車販売ブームを牽引すべく、Harmony Futeng は、ハイエンド・スマートカー・プロジェクトの Future Mobility と、消費者向け電気自動車会社の Aiche(愛車)という2つの子会社を経営している。

また、Apple は従業員数百人が関わる自社のスマートカープロジェクトにも取組んでいる。

世界的に名を知られた投資家を迎えたことで、Didi Chuxing にとっては世界展開への道筋が容易になるかもしれない。Apple の5月の出資の際の同じく、Didi Chuxing も Foxconn も今回の戦略的提携で何をするかについては言及していない。

Didi は、発表の中で次のように述べている。

Foxconn は、世界的なエレクトロニクス・モバイルテクノロジーのリーダーです。Foxconn や中国内外の投資家の支援を得て、Didi はモバイルを使った交通市場のイノベーションを推し進め、さらに強固なドライバーコミュニティを築いていきます。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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