ヘッドセット内蔵センサーが微細な表情の変化を探知、VRの世界にリアルタイムな感情をもたらす「Faceteq」

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これまで、ヘッドセットをつけた利用者の感情の探知には、外部に取り付けられたセンサー付カメラが使われていた。より精度高く人間の感情を探知する新しい方法を模索するのが、イギリスのスタートアップ「Emteq」だ。

同社が開発する技術「Faceteq」は、電子シグナル・心拍数・おでこや頬の筋肉の動き・目の動きといったものを読み取るミニチュアセンサーを用いる。センサーは、Oculus Riftなど既存のVRヘッドセットにビルトインされており、より正確に感情を捉えることができるという。

センサーが受け取ったシグナルは、AIによって「感情」に置き換えられ、それが目の前のVRの世界の中にいる自分のアバターに反映される。これによって、例えば、ロールプレイングゲームを遊んでいる時、よりいっそう自分の分身に感情移入して楽しむことができる。

Faceteqの応用はゲームにとどまらず、例えば、アイトラッキングのようにブランドが広告の効果測定のために使うようなことも考えられる。また医療分野では、発作などで顔の筋肉が動かせない患者のリハビリなどに使えるアプリケーションの開発にも着手している。

「顔の筋肉の適切なフィードバックがないと、状態が悪化することもありえる。ただヘッドセットをつけるだけで、リアルタイムに筋肉のフィードバックが取得できる。患者は、鏡で自分の顔を凝視しなくてもエクササイズができるようになる」と、同社の共同創業者でCEOのGraeme Cox氏はコメントしている。

via. E&T

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