
中国・深圳を拠点とする Kuang-Chi Science(光啓科学)は、外骨格パワースーツから宇宙船まで、その野心的なプロジェクトから、中国のメディアでは Elon Musk の SpaceX と比較して取り上げられてきた。
2010年に設立された Kuang-Chi Science は、まだ SpaceX の実績に肩を並べるほどには至っていないが、中国の新しい企業の典型となりつつある、期待が持てる方法でイノベーションに挑戦している。
近い将来実現するである宇宙旅行プロジェクトは、費用を支払った顧客を「Traveler Beta Ⅱ」と名付けられた、地球上高度約7万9,000フィート(24km)に浮かぶバルーン宇宙船に届けるものだ。

(PRNewsFoto/Kuang-Chi Group)
同社は向こう2年以内に、宇宙船の有人飛行を実施することを約束しており、火曜日(9月6日)の発表では、動物を乗せた試験飛行をそれよりも早く年内に実施すると述べた。
リリースでは、KuangChi Science は、組立の最終段階にあり、船内部テストは2016年末までに終え、2017年の初めには試験飛行を実施する予定だ。船内部テストには、動物が乗り込むことに言及している。
同社によれば、宇宙船の無人飛行はニュージーランド上空の高度21㎞で成功裡に完了しているとのこと。高度21㎞は準宇宙と呼ばれる地上20〜100㎞の高度域に属し、準宇宙では大気条件はしばしば変化する。
KuangChi Science は Kuang-Chi(光啓)を親会社に持つ香港の上場会社で、R&D にかける予算の制約には苦しんでいないようだ。同社は Alibaba(阿里巴巴)の本拠地である杭州市に、宇宙旅行テーマパークを建設する15億ドルの計画を明らかにしている。このテーマパークでは、KuangChi Science の旅行用宇宙船のシミュレーションが紹介されることになるだろう。
消費者に最先端の技術を紹介する流れのある中、テクノロジーをテーマにしたアミューズメントパークは、中国では人気を集める娯楽になっている。先月には、LeEco(楽視)が建設する30億ドルの自動運転車製造工場計画の一部に、自動運転を体験できるテーマパークを作る計画を発表している。
KuangChi Science の大半の売上は現在、同社の最初の商業プロジェクトで、Cloud(雲端号) と呼ばれる宇宙プラットフォーム(以下ビデオ)からもたらされている。同社によれば、Cloud は、データ収集・分析・インターネットアクセス・通信サービスなどを管理する。
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