
もはやTwitter買収の提案の噂は噂ではなくなった。新たな報道が伝える、このソーシャルネットワークに興味を示した有名企業の名はーーGoogleとSalesforceだった。
CNBCの報道によれば、Twitterは「近日中に」正式な入札打診を受けることになっており、Twitterの経営陣は合意を熱望しているという。実際の売却は差し迫ったものではないが、レポートによると、CNBCは近い筋の話として、交渉は熱意を増しており、年末には何らか実現するのではないかと話している。
Twitterはユーザー数や売り上げの両方で成長の遅れに苦しみ続けており、このことが結果的に大企業へのイグジットに繋がるのではなかろうかという憶測を加速させていた。Twitterの株価はここ数年かなり下落しており、2014年初頭に69ドルだったものは、今年の5月には14ドルにまで下がってしまっている。
昨日の市場終了時点で、Twitterの株価は18ドル49セントになっていたが、この記事の執筆時点で22ドル、昨日時点より20%も戻す結果となっている。特筆すべきは、今年の1月以来Twitterの株価が最高値となっていることだ。
GoogleやMicrosoftのような企業が有望な買収先として取りざたされ続ける一方で、ここにSalesforceの名前が加わったのが興味深い。ーーというのも、一見すると表面的には相性がよくなさそうに思えるからだ。どうしてエンタープライズ向けのSaaS企業がナゲットサイズの情報やクダ話と同義のプラットフォームを欲しがるのだろうか?
そう、SalesforceはLinkedInの買収に失敗したことで話題になっている。まあ、これはMicrosoftが相手だったのだが、つまり、TwitterはSalesforceがリアルタイム情報の領域により活発になるための道筋を提供してくれる可能性があるのだ。もちろん、ビジネスの利用状況に応じた製品にフォーカスする必要はあるが、早い話、Twitterはそれが保有するマス・データのおかげで魅力的なターゲットとなっており、そしてこのことが、データを欲するあらゆる企業にとって魅力的な提案になりうることを指し示している。
ただ、SalesforceがTwitterを所有する世界観を想像することは難しいが。
Twitterの株価が2016年以降、最高値を更新する一方、このニュースが出てからSalesforceの株価は6カ月来の低い価格となっている。
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