カーナビアプリの Waze がトンネル内用のBluetoothビーコンをローンチ、GPSが届かない場所でも情報を届ける

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Above: Waze Beacon Image Credit: Bluvision
Above: Waze Beacon
Image Credit: Bluvision

運転中、フロントガラスに貼り付けられたGPSによるガジェットに案内されながら楽しく口笛を吹いているとき、トンネルに入った途端に急に暗くなって、このスマートなサテライトナビゲーションに別れを告げなくてはならなくなる。

この一般的な障害こそ、Googleが所有する運転用アプリWazeWaze Beaconsによって解決しようとしている問題の一つだ。Waze Beacons は、自動車やトラックが移動中にもスムーズに運転を継続できるように都市やトンネル事業者に提供している新しいプログラムである。

Wazeはこの取り組みにおいて、フロリダに拠点を置くセンサービーコンスタートアップと提携した。この装置はバッテリーによって駆動している低エネルギーマイクロコントローラーで、トンネルの壁に設置できるように設計されている。使用されるビーコンはGPSではなく、Bluetoothを使ってスマートフォンと通信するように設定されており、Googleのオープンビーコン規格Eddystoneで開発されている。

Wazeはトンネルの「内部を見る」ことができ、リアルタイムの交通情報に基づいて交通状況についての明確な情報を提供できるようになったので、より正確な到着時間が算出できるように設計されている。

これらのビーコンはWazeが開発しており、そのブランド名が付いているものの、無料で他のナビゲーションサービスでも利用できるようになっている。

Above: Waze Beacon Image Credit: Waze
Above: Waze Beacon
Image Credit: Waze

本稿を書いている時点で、このビーコンはピッツバーグ、イスラエルのハイファ、パリ、リオデジャネイロのトンネルに設置されており、設置場所は今後も増える予定だ。

一つのビーコンの価格は28.5ドルで、Wazeの試算では各トンネルごとに42個のビーコンが必要であるとのこと。ポイントは、ドライバーはこのテクノロジーの恩恵を得るにあたって、彼らのデバイスのBluetoothがオンになっていることを確認する以外は、特に何もする必要がないということである。

2007年にイスラエルで創業したWazeは、リアルタイムの交通データをユーザーがシェアできる方法をもたらしたことで、大きなユーザーベースとコミュニティを築いた。Googleの注意を引き付け、2013年に10億ドル以上で買収された。

同社は、リアルタイムの交通データを改善するために、ここ最近は何度か他社との提携強化の方法を模索してきた。先月には、交通渋滞の改善のために、マラソン大会団体やスタジアムの事業者などのイベントオーガナイザーとの協業を検討していることを明かしている。

予定されている道路の閉鎖情報やリアルタイムの交通情報を事前に得る代わりに、Wazeはカスタマイズされた交通管理テクノロジーとコミュニケーションチャンネルを提供するそうだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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