
Image Credit: LeWeb
ベルリンに拠点を置くGoEuroは、欧州市場に特化した会社もシリコンバレーのトップ投資家の注目を引きつけることができると証明している。
欧州で最近よく言われることは、起業家は最初からグローバルに考えるべきだというものだ。だが、その名の通り欧州だけで展開しているGoEuroは、シリコンバレーのSilver LakeやKleiner Perkins Caufield & Byersが運営しているファンド、Silver Lake Kraftwerkが主導するラウンドで7000万ドルを調達した。
これは、昨年の4500万ドルの資金調達ラウンドに続くもので、現在までに合計で1億4500万ドルを調達している。
GoEuroのCEO・ファウンダーのNaren Shaam氏はこのように語った。
投資家は、数個の重要なポイントを探していました。まず、欧州の旅行産業は500億ドル規模であること、そしてそのほとんどがオフラインです。なので、ここでは大きなコンシューマ向けのブランドを確立できます。
GoEuroは2012年に創業し、翌年にサービスをローンチした。ユーザーは欧州全体の電車、バス、地元の交通手段を選んで予約をすることができる。同社は現在、12カ国に500の交通機関パートナーをもつ。
大したことがないように聞こえるかもしれない。だが、各パートナーと契約をし、彼らのシステムをつなぎ合わせることは、ロジスティクスと技術の面で巨大な挑戦だ。国の鉄道パートナーとはそれぞれ、交渉に約1年を要した。そして、それらのプラットフォーム全体の全データを統合されたフォーマットで維持することは、エンジニアリングにおける大きなチャレンジだ。
いまだに電車の切符の8割は駅で購入されているとShaam氏は付け加える。毎年5億の旅行者がいることを考えれば、欧州だけに特化している同社にとってのチャンスは巨大だ。
Silver Lake Kraftwerkのマネジングディレクター、Bryce Lee氏は声明で次のようにコメントした。
過去3年でGoEuroは、欧州各地の様々な形態の鉄道、長距離バス、フライトを組み込む真に特別なテクノロジープラットフォームを開発しました。GoEuroは、今でもまだオフラインが圧倒的な、まだ芽生えつつあるマーケットにおいて、旅行プラットフォームのリーダーになれるチャンスが明らかにあると考えています。
GoEuroには現在180名の社員がいる。そのうち46パーセントは女性だ。Shaam氏は、採用活動は継続し、さらに進出国を増やし、モバイル上の経験を改善するために資金を使いたいと語った。1000万の毎月のユーザー数のうち、7割はモバイル上で使用しているという。だが、まだオフラインで切符を買っている人々を引きつけるためにも、購入経験をより良いものにしたいとShaam氏はいう。
今後については、電車やバスを使った旅行はそこまで人気でないアメリカで同サービスがうまくいくかは分からないとShaam氏は考えている。だが、南米やアジア市場は最終的にターゲットとして魅力的だろうと、語る。
同社は評価額については公開していない。だが、プレスリリースでは「GoEuroは、将来的に数十億ドル規模の企業になる可能性をもつ、欧州スタートアップの小さなサークルに加わろうとしています」と述べた。今回のラウンドには、Atomico、Battery Ventures、Goldman Sachs Investment Partners、Lakestar、 NEAといった投資家も参加している。
Shaam氏は言う。
「彼らが欧州にかけてくれことを嬉しく思います。なぜなら、欧州でも100億ドルを超える事業を数多く生み出せると信じているからです」。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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