Yahoo、ポルノ写真の検出に応用できるディープラーニングモデルをオープンソース化

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Sunnyvale の Yahoo 本社に掲げられた看板
Image Credit: Ken Yeung/VentureBeat

今日(9月30日)、Yahoo は画像がポルノ写真かどうかを判定するモデルをオープンソース化する旨のリリースを発表した。

このシステムは、ディープラーニングという、ある種の人工知能技術を使って、(ダーティーイメージなどの)多くのデータをもとに人工ニューラルネットワークをトレーニングし、新しいデータについて推測させようというものだ。現在、2条項BSD  ライセンスのもと GitHub 上で入手可能となっているこのモデルは、機械学習をさせる前の段階であるため、利用にあたってはユーザが微調整を施す必要がある。このモデルは広く使われている、オープソースのディープラーニング・フレームワーク「Caffe」と連携する。Yahoo のチームでは、自ら開発したオープンソース・システム「CaffeOnSpark」を使って、このモデルを学習させた。

今回の新しいディープラーニングモデルは、(ユーザにポルノ写真をアップされる)面倒を最小限にとどめたい、Instagram や Pinterest のようなアプリを運営するデベロッパにとっては興味深いかもしれない。Google や Microsoft のようなサーチエンジン・オペレータは、その技術の下に何が隠されているかを確かめたいと思うかもしれない。

Yahoo のリサーチエンジニア Jay Mahadeokar 氏と、同社の製品管理部門シニアディレクター Gerry Pesavento 氏は、ブログ投稿の中で次のように述べている。

我々の持つ知識の最大限をもってしても、NSFW(=not safe for work)画像を検出するオープンソースのモデルやアルゴリズムはありません。

Baidu(百度)、Facebook、Google、Microsoft、Twitter はこれまでに、他のディープラーニング・システムをオープンソース化してきた。

しかし、このソフトウェアは、完璧と見るべきではない。

open_nsfw プロジェクトの著者たちは、断り書きの中で次のように書いている。

我々は、アウトプットの正確性について保証をしません。むしろ、これを公開したのは、デベロッパにオープンソース・プロジェクトとして、ソフトウェアの可能性を探求し、さらに進化させてもらうためです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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