深層学習ソリューション開発のABEJA、社内活用してきた「ABEJA Platform」をサードパーティーに開放へ——α版参加パートナーを募集開始

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ABEJA Platform Partner Ecosystem について説明する、ABEJA CEO/CTO 岡田陽介氏

ディープラーニングを活用したソリューションを開発する ABEJA(アベジャ)は22日、都内で記者会見を開き、これまで同社がソリューション開発のコアとしてきたフレームワークをプラットフォーム化し、「ABEJA Platform Open」として外部に開放すると発表した。このプラットフォームの本格運用開始は2017年の冬を予定しており、それに先立ち、2016年12月からα版、2017年夏からβ版の運用を開始する。あわせて、同プラットフォームの α版となる「ABEJA Platform Open α」に参加するパートナーの募集を今日から開始した。

これまで、THE BRIDGE で ABEJA を紹介する際には「画像解析・機械学習をもとにした、実店舗向けの動線改善などを促すソリューションを提供する ABEJA」という形容句を多用してきた。今回からは、プレスリリースのタグラインの中で「ディープラーニングを活用し産業構造の変革をサポートする ABEJA」と謳われ、随分と守備範囲が広がったような印象を受ける。

事実、これまでの ABEJA は店舗の動線改善などディープラーニングを活用した〝アプリケーション〟の部分にフォーカスして自らをアピールすることが多かったように思われるが、今後は、ディープラーニングのプラットフォーム開発やインフラ面の安定供給に注力し、アプリケーションの拡大展開については、他のサードパーティ・デベロッパも巻き込んで、幅広にアイデアを求めていこうという姿勢転換のようだ。

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プレゼンテーションに登壇した ABEJA CEO/CTO の岡田陽介氏は、IoT・人工知能・クラウドなどで構成される一連のエコシステムの入口と出口を、データの入力センシング側を「上りの IoT」、そのデータをもとにアクションを起こすアクチュエイター側を「下りの IoT」と説明。人工知能との接続、他のプラットフォームとの連携を図るデベロッパをパートナーとして、このエコシステムに招きたいと語った。

本日から募集が開始されるのは、IoT デバイスパートナー、IoT ネットワークパートナー、システムインテグレーションパートナー、コンサルティングパートナー、API エコノミパートナーの5種だ。パートナーは自社クライアントに対し、ABEJA Platform Open を利用したサービスを提供可能となる。利用料金については、同プラットフォームのα版 運用期間中は機能を限定した上で無料で、β版以降は有料でサービスが提供される。

今回の発表に先立ち、ABEJA は今年8月、さくらインターネットと業務提携を締結し、「さくらの IoT Platform」と「ABEJA Platform Open」を API 経由でダイレクトに接続し、インターネットを介さないシームレスでセキュアな利用環境の提供を開始している。

同様にソラコムとは10月にシステム連携を発表し、ソラコムの IoT/M2M プラットフォーム「SORACOM」と ABEJA Platform Open を API 経由でダイレクトに接続し、ユーザは IoT および M2M デバイスから時系列データを収集し、 ABEJA Platform 上でリアルタイムに人工知能を活用した解析を行うことが可能になった。

今後、前述した5種のパートナー各社との間では、さくらインターネットやソラコムと同じようなシステム連携や API 接続が加速されるものと考えられる。

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ABEJA は2012年9月の創業。Orange Fab Asia 第1期のアクセラレーションプログラムを経て、これまでに、エンジェルラウンドで富松圭介氏から、シードラウンドでアーキタイプ、インスパイア、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、さくらインターネットから資金を調達している(エンジェルおよびシードラウンドでの調達金額は非開示)。2014年12月にはシリーズAラウンドで、セールスフォースベンチャーズから数千万円を調達。今年7月〜8月にはシリーズBラウンドで、産業革新機構とアーキタイプ、さらにインスパイアPNB から合計7億円を調達しており、現在の資本金は約11億円に上る。

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