#WebSummit 2016のピッチ・コンペティションで、子供向け教育用ロボットを開発するデンマークのKuboが優勝

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左から:WebSummit CEO Paddy Cosgrave 氏、Kubo CEO Tommy Otzen 氏、Aspect Ventures 設立パートナーの Theresia Gouw 氏
Image credit: WebSummit

本稿は、WebSummit 2016 の取材の一部である。

リスボンで開催されていた WebSummit 2016 で、4日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティションで、デンマークのロボット・スタートアップ Kubo が優勝した。Kubo には、ポルトガル政府が出資する Portugal Ventures から、副賞として10万ユーロ(約1,160万円相当)の投資を受ける。同社では、ロボットを2017年に出荷する予定で、投資金をロボット製造費用に充てたいとしている。

ピッチ・コンペティションには、世界中からスタートアップ200社がエントリし、WebSummit 開催期間中に会場内で断続的に予選が繰り広げられた。決勝は、Aspect Ventures の設立パートナー Theresia Gouw 氏、Baseline Ventures の設立者 Steve Anderson 氏、Y Combinator のパートタイムパートナー Marcus Segal 氏が審査員を務めた。

Kubo はアメリカの学校市場への参入を意図して、来週にもシリコンバレーを訪問する計画で、来年に1台220ドルのロボットを、学校用と一般用に5,000台生産すべくクラウドファンディングを1月に開始する予定だ。南デンマーク大学のソーシャル・テクノロジーラボからスピンオフして設立された同社は、ゲーム通じて、子供にプログラミングやロボットとの対話方法を教えることを目指すスタートアップだ。EU 加盟15カ国の学校では、プログラミングが既に授業の一部に採用されており、テクノロジーの需要が高まり、また、テクノロジーの発達で現存する職種の47%は将来消滅するとされる中、子供達のプログラミング学習を支援するのが狙いだ。

現在、8年生から10年生で教えられるプログラミングの事業は、コンピュータやラップトップを使ったもの。しかし、将来のことを考えれば、子供達が(コンピュータではなく)人工知能やロボットを使いこなすスキルの方が、重要な役目を担うことになるだろう。(CEO 兼共同創業者の Tommy Otzen 氏)

(プログラミングを覚えるのに)コンピュータやタブレットを使うのではなく、(ロボットのような)形あるものが使われるようになるのだ。」(CTO 兼共同創業者の Daniel Friis Lindegaard 氏)

WebSummit では2017年のピッチ・コンペティションにエントリできる ALPHA、および、WebSummit のアジア版である RISE の2017年のピッチ・コンペティションにエントリできる ALPHA の応募受付を開始している。

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Kubo CEO Tommy Otzen 氏
Image credit: WebSummit

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