【11/1 正午更新】役員に誤った人物が含まれていたため削除、エンジェルラウンドの投資家に East Ventures を追記、日本のインバウンド観光客人口を修正。 大日方祐介(おびなた・ゆうすけ)氏は、20代の日本人にして、アジアのスタートアップ・シーンで最もよく目にする存在と言っても過言ではないだろう。早稲田大学在学中からスタートアップ各社でインターンを務め、今年初めまで East Ventu…
大日方祐介氏
【11/1 正午更新】役員に誤った人物が含まれていたため削除、エンジェルラウンドの投資家に East Ventures を追記、日本のインバウンド観光客人口を修正。
大日方祐介(おびなた・ゆうすけ)氏は、20代の日本人にして、アジアのスタートアップ・シーンで最もよく目にする存在と言っても過言ではないだろう。早稲田大学在学中からスタートアップ各社でインターンを務め、今年初めまで East Ventures で国際ディレクターを務めていた人物だ。この1年くらいは東南アジアで伸びしろのあるバーティカルを探しに各地のスタートアップ・ハブを歴訪、その行動力と人脈作りのエネルギーでは右に出る者はいないだろう。そして、そんな彼の絶え間ない努力がようやく一つの形を見せ始めた。
この記事は、Tech in Asia のキャンパスアウトリーチ活動の一環で執筆されたもので、当社は南洋理工大学の Wee Kim Wee School of Communication and Information(WKWSCI)と連携している。Tech & Startup Reporting Lab の学生は時事的な成果を披露することができ、ここの学生は One North Blk 79にある報道室からレポートを行っている。この協力作業による記事はこちらから。
加えて、匿名性はブロックチェーン取引に必須の特性というわけではないことにも言及しておこう。実際、Silk Road を運営していた Ross Ulbricht 被告が数年前に後悔の念を示したように、ブロックチェーンでの取引の不変性は匿名性とは反対に働く。ブロックチェーンは個人の過去がわかる記録である。BitFury Group の Jamie Smith 氏がパネルで指摘したように、多方面から切り出すことができる。「不変の記録を持っているなら、独裁政権もそれに非常に興味を持つでしょう。」
チャンスは大きい。「20年毎に本当にすごいものが現れるんです。これがそうです」BitFury の Smith 氏はそう述べた。今後数年で、地球上の誰もが何らかの携帯デバイスを持つようになる。そして何らかのユビキタスな、地球のどこからでもアクセスできるインターネットが可能になるだろう。これら2つを結びつけると、速い・便利・取引手数料が安い、という方向に世界が傾かない訳がない、と彼女は述べた。
最初のスピーカーは、二足歩行ロボット「PLEN」を開発するプレンプロジェクトの CEO 赤澤夏郎氏だった。同社の「PLEN2」は、オープンソースで印刷可能なロボットとして、Kickstarter でクラウドファンディングを実施した。PLEN2 では、同社の 3D オープンソースデータを参照することで、世界中の誰もが自分のロボットを作ることができる。同社のビジネスモデルに話を移すと、PLEN2 はオープンソースであるため売上を生み出さないが、公開データを使ってロボットを組み立てた人々は、そのロボットを SNS でシェアしてくれるので、広告よりも効果的に認知を広めることができる。
2番目のスピーカーを務めた La French Tech Tokyo の Jean-Dominique Francois 氏は、フランス政府が設立した特別な機関について説明した。彼は、フランスと日本のスタートアップの橋渡しをすべく仕事している。我々は皆、その食べ物・ワイン・チーズ・美術でフランスのことが好きだが、Pepper にラテンダンスの動きを与えるソフトウェアのデベロッパに代表されるように、非常に評価の高い IoT のスタートアップが生まれる国でもある。
最初のパネリストは crossEffect のプロジェクトマネージャー Benjamin Davoult 氏で、彼は自らをフランス人ナードだとして紹介した。彼は工業デザインの修士課程を終えた後、crossEffect に就職して来日した。彼のプロダクトデザイナーとしての仕事には、真空成形やプロトタイプ・トライアルモデルを作るクリエイターのための、シリコーン型デザイナーなども含まれる。
彼は、ラピッドプロトタイピングの手順について説明した。クライアントから 3D データを受け取り、新たなプロジェクト要望に基づいて、デザインの詳細をチェックし、それが物理的に作成可能であることを確認する。そして、3D プリンターや、液体樹脂の中に入れた金属プレートをレーザで軟化させるステレオリソグラフという巨大なデーザーマシンを使い、レーザを当て物体の新しい層を作ることを繰り返す。このプロセスは一晩(8〜10時間)かかるので、チームがモデルの作成にかかれるのは次の日からだ。3D モデルがクライアントから提供されることもあるが、いずれにせよ、マスターモデルを仕上げる必要がある。次に取り掛かるのは、シリコーンを内部に入れた型決め、そこから1日おいて、マスターモデルに樹脂を入れて行う真空成形の準備が整う。最終工程のために、ペインティングルームで真空成形機を開けると、プロトタイプは量産製品とほぼ同じ見栄えにまで仕上がっている。プロトタイプと量産製品を並べてみれば、どちらがプロトタイプかわからないだろう。
crossEffect は工業デザインを専門とする新しい部門を立ち上げており、その事業アイデアは、コンセプトづくりから 3D モデリング、3D プリンティング、真空成形へと広がりを見せている。
マレーシアを拠点に、オフィスサプライやサービスを提供する Supplycart は31日、KK Fund のリードにより、50万ドルを調達したことを明らかにした。このラウンドには、Cradle Fund のほか複数の個人投資家も参加している。また、同社は同日、中小企業向けにオフィスサプライやサービスを提供するウェブサイトを正式ローンチした。
今回 Supplycart を創業した Jonathan Oh 氏と Soh Shangrong 氏は、2014年にオンライン食料品デリバリ(こちらは Supplycart とは対照的に B2C 中心)の Freshcart をスタートさせている。Freshcart は Alliance Bank SME Innovation Challenge で2位の座を獲得、これまでに、ユニリーバ、BP、Ecoworld、Alliance Band など多くの企業に対して、消耗品・従業員をエンゲージメントする活動機会・福利厚生サービスなどを提供してきた。今回の資金調達を受けて、Supplycart は Freshmart から独立する形で、特に企業における消耗品需要への対応に特化することになる。
アジアにおけるオフィスサプライのオンライン販売分野を見てみると、Office Fab(マレーシア、フィリピン、ベトナム、インドネシア)や OfficeYes(インド)が、支援元である Rocket Internet のファッションコマースへの経営資源集中を理由に、2013年にサービスを停止している。2014年には、インドでホテルや不動産業を営む Zuri Group が、Zoffio のブランドでオフィスラプライのオンラインサービスに参入したが、今年4月にサービスを停止。2015年には、Artdent Capital の支援を得た Bizzy がインドネシアでサービスをローンチしている。