Sony と Kabam、Blipparが語る PlayStation VR の可能性「AR が VR への扉を開く鍵になる」

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Sony の PlayStation VR(PSVR)ヘッドセットの発売は、バーチャルリアリティ(仮想現実・VR)が確実に主流となりうる可能性を示唆するものとなった。ヘッドセットは広く普及している PS4 プラットフォームと互換性があり、500ドルというリーズナブルな価格帯で提供されている(つまり、600ドルの Oculus Rift と800ドルの HTC Vive よりも安い)。

さらに PSVR は拡張現実で大衆の強い関心を引きつけることになったポケモンGOをきっかけに、高まった VR や VRゲームへの関心の波に乗りつつある。休暇中のショッピングシーズンに乗っかっていくのは悪い方法じゃない。

PS4 Pro の発売の朝に VentureBeat 編集長のBlaise Zeregaは、ポルトガルのリスボンで開催されたウェブサミット2016のパネルで Sony Interactive Entertainment Studios の Shawn Layden 会長、Blippar CEO の Ambarish Mitra氏、Kabam の共同設立者兼最高開発責任者、Holly Liu氏らに話を聞いた。

「ゲームの未来を視覚化する」というテーマで、スピーカー陣はキラーアプリの必要性と、開発者と消費者を伝統的なモバイルやコンソールから卒業させることになるかもしれない転換点について語り合った。(内容についてはビデオをご覧いただきたい

「われわれは間違いなく新しいプラットフォームを探している。VRがソニーにとってどういう役割を果たすのかを見極めるつもりだ」(Holly Liu氏)。

また Liu氏は「VRの一歩として、ARには面白い一面があると思う」と、デバイスとブランドの視点からポケモンGOの可能性を挙げて付け加えた。

モバイルゲームの最大の課題の1つは、新しいユーザーを引きつけることで、そういう点でポケモンの名前の親しみやすさは重要なポイントだったという。更に Liu氏は、コンテンツ開発者として、Kabam は市場の重要性と隔日制を探し求めていると語る。特にモバイル VR については AR と VR の間に橋渡しする何かが必要と言及した。

「地下鉄に乗って急いでヘッドセットを着けるのかっていう話ですよ。地下鉄降りる場所がわかんないじゃないですか」(Holly Liu氏)。

Ambarish Mitra氏は AR と VR がある連続した延長上にあると話している。「ここで現実という言葉は重要です」と彼は語る。「これはただの「R」という文字です。でもこの物理的な世界は非常に重要であり、産業としての拡張現実はより多くのユースケースを見つけるようになるでしょう」。

さらにMitra氏は「最終的に、AR と VR のブレンドポイントに到達し、VR世界で何かを引き起こしたり、あなたをどこかに連れて行ったり、あなたを別の環境に移動させるための AR が必要になると思う」と付け加えている。

また Layden氏は議論の早い段階で、PS4のリリースが PSVR の後に続いたことにも言及している。

「Playstation VR は1カ月間市場に出回って非常に成功している。ただ、今の課題は近くの店で見つけることができないことですね」(Layden氏)。

AR が本当に VR への入り口になるのであればその門が開くのはもう時間の問題かもしれない。

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