
<ピックアップ>Leaked documents from startup Maple show the brutal economics of food delivery
今年は欧米のフードデリバリー業界にとっては、激変の年であったといえるかもしれない。数年前に続々と誕生したフードデリバリー関連のスタートアップだが、利益を出すのに苦しんでいるところが多い。
今年3月には、米カリフォルニアのフードデリバリースタートアップ SpoonRocketが事業を閉鎖した。同様の事業をサンフランシスコで展開するMuncheryも利益を出すのに苦戦していると、先月Bloombergが報道したばかりだ。一方で、大手フードデリバリー企業によるライバルの買収も起きている。
そして、ニューヨーク市を拠点にフードデリバリーを提供するスタートアップMapleも、また然り。わずかな利益しか出せずに苦戦しているとRecodeが伝えている。
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Recodeが入手した投資家向けの資料によれば、2015年には270万ドルの粗利益に対して900万ドルの営業損失が出ており、2016年の3月までには同社は1食につき30セントというわずかな利益をなんとか出し始めたとのこと。2016年については、収益4000万ドルに対して1600万ドルの営業損失を予想している。
こうした数字の背景について、Recodeは料理を用意するコストが粗利益に占める割合の高さや廃棄に至った料理の多さ、売り上げの17.5パーセントと高い費用をマーケティングにもかけていた点を指摘している。
最終的にMapleは今年後半には、2200万ドルの資金調達を終えたものの、前回の調達ラウンドからその評価額は下がったとのこと。投資家の受け止め方もシビアになっている。
フードデリバリー業界の苦戦を感じさせるニュースが多かった2016年だが、さて2017年はどのような年になるだろうか?
via Recode
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