Readyforがガバメントクラウドファンディングに対応——最初のプロジェクトは広島県、隈研吾氏監修による廃校リノベーションの資金調達を開始

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.12.19

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左から:Readyfor 代表取締役の米良はるか氏、広島県知事の湯崎英彦氏、建築家の隈研吾氏

クラウドファンディングサイトの Readyfor は19日、政府や地方自治体がクラウドファンディングを使って資金や寄付金を募れる「ガバメントクラウドファンディング」に対応、その最初のユースケースとして、広島県の「ひろしまさとやま未来博2017」に向けた「廃校リノベーションプロジェクト」のクラウドファンディングを開始した。目標額は3,000万円。

19日に都内で開催された「廃校リノベーションプロジェクト」のキックオフセレモニーには、Readyfor 代表取締役の米良はるか氏に加え、広島県知事の湯崎英彦氏、建築家の隈研吾氏が登壇し、広島東洋カープを存亡の危機から救ったとされる「樽募金」になぞらえ、隈氏が10,000円を樽の中に寄付しクラウドファンディングをスタートした。

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広島県には山間部や瀬戸内海の島嶼部に多くの過疎地域があり、同県はこれらの地域を里山として振興を図るべく「中山間地域地域振興計画」を実施している。湯崎氏によれば、この計画は「無いものをなくすことから、あるものを活かす発想の転換」と「(都市部へ)出て行く人を引き留めるよりも、地域の価値に共鳴する人を(外から)引き寄せる発想への転換」に特徴があるとのことで、来年にはその足がかりとして「ひろしまさとやま未来博2017」の開催を予定している。

今回の「廃校リノベーションプロジェクト」では3つの小学校のリノベーションが対象となっており、庄原市の小鳥原(ひととばら)小学校は地元産の竹を使った竹天井、三原市の和木小学校はデニムを使った屋根を備えたテラス、江田島市の沖保育所は地元産の牡蠣の殻で壁面が装飾される。多くの施設は、地元のコミュニティスペースとして息を吹き替えす予定だ。設計は東京大学工学系研究科の隈研吾研究室のメンバーが担当。クラウドファンディングは2017年3月まで実施され、春から工事を開始、来年夏の完成を目指す。

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リノベーション後の小鳥原小学校イメージ模型
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リノベーション後の沖保育所イメージ模型

Readyfor の米良氏によると、Readyfor のガバメントクラウドファンディングには、いわゆる「ふるさと納税」のスキームが適用され、クラウドファンディング参加者は支援金額に応じ、税金の控除が受けられることが特徴。また、とかく返礼品の競争に傾倒しがちな「ふるさと納税」において、返礼品目的ではない、プロジェクトと「関係をもつことができるギフト」を設定できるようにしたとのこと。今回のクラウドファンディングには13種類の返礼品が用意されており、寄付金額に応じて、「名前入り下駄箱の設置」「隈研吾氏による施設見学ツアー」「コミュニティデザイナーの山崎亮氏や、雑誌ソトコト編集長の指出一正氏によるレクチャー」などを選ぶことができる。

過疎化や児童人口の減少に伴い、日本の各地では各種学校の廃校が相次いでいる。最近では、福岡市が旧大名小学校をリノベーションし、スタートアップの育成拠点とすることを発表したのは記憶に新しい。

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