Alibaba(阿里巴巴)の地元密着コマースプラットフォーム「Koubei(口碑)」が11億ドルを資金調達、O2Oビジネスをさらに強化へ

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Image credit: Alibaba(阿里巴巴)

Ant Financial(螞蟻金融)、AliCloud(阿里雲)から Cainiao Logistics(菜鳥網絡)まで、Alibaba(阿里巴巴)は数十億ドルの関連企業を司る、多種多様な事業を運営するコングロマリットへと成長した。24日、Alibaba は、傘下の地元密着ライフスタイルコマースサービス「Koubei(口碑)」が11億ドルを調達したと発表した。

このラウンドに参加した投資家は、Silver Lake(銀湖)、CDH Investments(鼎暉投資)、Yunfeng Capital(雲鋒基金)、Primavera Capital(春華資本)など。Alibaba の億万長者お創業者 Jack Ma(馬雲)氏は、Yunfeng Capital の創業者の一人である。興味深いことに、今回のラウンドが Koubei にとって最初の外部投資家からの資金調達となる。

各投資家から調達した正確な金額については明らかになっていないが、CDH Investment のマネージングディレクター Xie Feng 氏は、地元メディアTMT セクター(テクノロジー・メディア・テレコム分野)での一回の投資としては最大規模の出資であると語った。

Koubei は2015年、Alibaba と同社のモバイル決済関連会社 Ant Financial によって、中国の成長する O2O 分野への参入すべく設立された。Koubei の CEO Fan Chi(範馳)氏は、オフライン店舗がインターネット技術がもたらす恩恵に預かれるよう、データサポート・サービスへの投資を継続していくと語った。

同時に Koubei はより多くのサードパーティーパートナーと協力し、プラットフォーム、トラフィック、マーケティング、サプライチェーンなど、さまざまなサポートを含む地元向けライフスタイルのエコシステムを形成させてゆく。

Koubei は開発から1年以上をかけ、150万軒以上のオフライン店舗と提携し、毎日1,500万件の注文を取り扱うまでに成長した。2016年第4四半期には、Alipay(支付宝)を通じた決済金額総額が731億人民元(約105億ドル)に達し、同年第3四半期から52%の成長を記録した。2016年の年間取扱総額は1,731億人民元を記録した。

Alibaba の2016年第4四半期決算報告

成長を続ける Koubei だが、収益を見てみると依然として赤字である。Alibaba の決算報告書によれば、同社の Koubei に関する四半期ベースでの損失は約2億3,700人民元だ。Alibaba と Ant Financial のそれぞれが Koubei の株式を半分ずつ保有していることを考えれば、Koubei の四半期での損失は4億7,400万人民元に達していることになる。Alibaba と Ant Financial は、Koubei 設立時に30億人民元を出資している。

Koubei は Meituan-Dianping(美団-大衆点評)、Baidu(百度)、Ele.me(餓了麼)などとの競合と戦いながらも、今回の資金調達後 Koubei が積極的な成長を遂げることを Alibaba は約束した。

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【via Technode】 @technodechina

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