まるで「Pokémon Go」——旧正月を前に、街で赤い封筒を見つけ現金がもらえるARゲームが中国で大人気

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何もしないのにお金をくれる無料ゲーム? 中国で多くの人々がスマートフォンで始めたのは、少し不思議なものだ。

ユーザが今いる場所に応じてマンガのような地図が表示される点、近くにあるアイテムをつかみとれる点、獲ろうする宝物に向けるとスマートフォンのカメラがファインダーになる AR(拡張現実)モードなど、そのゲームは非常に Pokémon Go に似ている。手にはいる現金は、中国で伝統的に現金を贈る際に使う赤い封筒「Hongbao(紅包)」で表示される。

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Photo credit: Tech in Asia

これはすべて、中国で最も人気のあるモバイル決済アプリ Alipay(支付宝)の中で起きていることだ。Alipay には現在、ユーザが4.5億人がいる。自分より若い家族のメンバーに現金の詰まった紅包を贈る旧正月を前に、Alipay にこのお祝い機能が追加された。

Alipay 担当者が Tech in Asia に語ったところでは、このゲームは Alipay の中で恒久的な機能になるようだ。

ゲームを試す

筆者が週末にアプリを試しみたところ、Alipay のユーザが置いた紅包を、自分から数ブロックの中で数百枚見つけることができた。それぞれの紅包には、ユーザネーム、場所、どこで見つけるかについてユーザからの手がかりが付されている。現金を見つけるには、正確にその場所に向かう必要がある。Pokémon Go のように歩いたりバスに乗ってスワイプすると、現金を手に入れることはできない。

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Photo credit: Tech in Asia

手がかりが簡単で、筆者から一番近くにあった紅包は百貨店の4階にあった。そこでは意欲的な店舗のオーナーが、ゲームを使って人々を呼び込んでいた。この機能に翻弄されていた他の人々に習って、筆者もそのオーナーのスマートフォンに表示された特別なコードを iPhone でスキャンさせてもらうと、数セントを手に入れることができた。見つけた現金は、筆者の Alipay 口座に貯められた。

中国では人々が日常的に Alipay やその最大のライバルである WeChat(微信)をレストラン・スーパーマーケット・光熱費の支払、友人や家族への送金に使っており、世界のどこよりも早いスピードでモバイル決済がメインストリームになった。Apple Pay も利用可能だ。

オンラインショッピングの巨人 Alibaba(阿里巴巴)からスピンオフした Alipay は2016年11月、1日で10億トランザクションの最大取扱件数を記録した。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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