仮想空間でモノに触れる触覚提示デバイス「EXOS」、電動義手開発の exiii が開発中モデルを公開

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3Dプリンタで製造できるオープンソース電動義手「HACKberry」の開発などで知られるデバイスメーカー exiii(イクシー)は1月18日、新たなプロダクトとして開発中の触覚提示デバイス「EXOS(エクソス)」を発表した。

EXOS は内臓するモーターによって装着しているユーザーの手指に直接力を与え、実際に物に触れたような感覚を再現することができる。用途としてバーチャルリアリティ(VR)やロボットの遠隔操作、手を動かすリハビリテーションなどへの応用ができるとしている。

VR や AR(拡張現実)などのテクノロジーの盛り上がりと並行して、実際に仮想空間へ没入することのできるデバイス、特に視覚については昨年に Facebook 傘下となった Oculus などの第一世代端末が登場したこともあって製品の話題を目にすることが多くなった。触覚はこの視覚の次を担うもので、国内でも UnlimitedHnad などのプロジェクトが進行している。

exiii 代表取締役の山浦博志氏によれば、EXOS はこれまで登場している方式、例えば振動や UnlimitedHand が採用した電気刺激などと異なり、直接モーターで力を伝える点が特徴だという。この直接力を加えることで振動などでは再現できなかった手触り感を感じることができる。

ただ現時点ではまだ開発中で、今回発表されているデザインはあくまで「実現できる範囲のもの」(山浦氏)という。例えば VR 空間で仮想的に物に触れた場合、その情報をデバイスに伝える必要があるが、その通信レスポンスに発生する微妙な差異などの調整が今後必要になってくる。

そのため、同社では今回のコンセプトを元に、このデバイスを活用したアプリケーションを提供したいという企業を募集することにしている。なお、EXOS の独自性や優位性について尋ねたところ、義手開発で得られた知見や機構に関する同社の特許などがあり、また山浦氏自身が外骨格機能についての専門家であることから他社による模倣や追随についてはそこまで問題視していないということだった。

今回、私は残念ながら開発中のデバイスを装着して試すことができなかった。なので、実際このデバイスがどのような感動を与えてくれるのかはわからないが、これまでの同社の義手開発の経緯やオンラインで確認した試作品の動画から見てコンセプトだけの製品ではないと予想している。

一方で、実際にどのような環境で使われるのかは、アプリケーションを作る会社次第というところだろうか。仮想空間シーンが盛り上がりを見せるであろう向こう2、3年内に製品化した EXOS を拝めることを期待したい。

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