音声アプリの継続利用は2週間後でわずか3%ーーAlexaなどの音声アシスタントが抱えるユーザーのリテンションという課題

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<ピックアップ> Alexa and Google Assistant have a problem: People aren’t sticking with voice apps they try

消費が高まる昨年のホリデー期間、ヒット商品に躍り出たのは「Amazon Echo」や「Google Home」などの音声ホームアシスタントだった。2017年に出荷される同様サービスは2,450万台になる見込みで、2016年比で650万台の増加となる。

この予測を発表したのは、スタートアップ「VoiceLabs」。同社は、音声ホームアシスタント用の音声アプリを開発するデベロッパーに対して解析サービスを提供している。同社は、この市場は確実に伸びてはいくが、解決すべき大きな課題があると指摘する。

それはずばり、ユーザーのリテンションだ。現在、Alexaを使った音声アプリの数は7,000ほどで、その69%にはレビューの件数が0または1つだけ。アプリが利用されていないことが見受けられる。

また、AlexaとGoogle Assistant共に、ユーザーが音声アプリを有効にした場合でも、それを2週間も使い続けている確率は平均3%にとどまる。参考までに、iOSとAndroidアプリの平均継続率は、使用開始から一週間後でiOSが11%、Androidは13%だ。

要は、音声アプリの数は増えてはいるものの、そのほとんどが幽霊アプリだということだ。ユーザーは、これらデバイスをあくまで基礎的な「音楽を再生する」「オーディオブックを読む」「部屋の灯りをつける」といった操作のために使っており、新たな音声アプリの発見には至っていない。

今のままではエコシステムの構築は難しく、収益の目処も立たない。となれば、音声アプリを開発するデベロッパーを引き止めることも困難になる。AmazonやGoogleがリテンションの課題にどう取り組んでいくのか、注目だ。

via. Recode

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