
グローバルアクセラレータプログラムの Techstars は本日(1月10日)、Techstars Adelaide アクセラレータプログラムをローンチすると発表した。 これにより、オーストラリアからアジア太平洋デビューを果たす。
このプログラムは、IoT、ビッグデータ、センサー、ロボティクスを中心とするアーリーステージのスタートアップを支援しており、防衛やセキュリティセクターに関連したテクノロジーを開発・商用化できる可能性を模索している。
Techstars の共同設立者で共同 CEO を務める David Cohen 氏は、報道発表の場で次のように述べた。
防衛関係の研究はこれまで、インターネットや GPS から瞬間接着剤、デジタル写真に至るまで、最も変革的なイノベーションを消費者にもたらしてきました。防衛産業と協力して、最新製品の開発・商用化の手助けをするこのプログラムに起業家の方々をお招きできるのを楽しみにしています。
参加したスタートアップは、BAE、Thales、Austal、SAAB、ASC、Rheinmetall、DCNS など業界内にいる Techstars のパートナー企業から生まれた「最先端」のテクノロジーや研究に触れることができ、これら業界の大手企業と共同で作業する機会もある。
2017年7月に開始予定のプログラムは現在受付中だ。Techstars は世界から10社のスタートアップを求めており、またオーストラリアを拠点として勤務するマネージングディレクターも募集している。
Techstars が南オーストラリア州都アデレードをアジア太平洋の拠点としたのには、いくつか理由がある。
まずは、最近オーストラリア連邦政府が2億3,000万豪ドル(1億6,800万米ドル)相当の投資を、同市にある Centre for Defence Industry Capability(防衛産業機能センター)に行ったところにある。
Techstars によると、アデレードは「1,000億豪ドル(730億米ドル)規模の産業プロジェクトが進行中の防衛セクターを有する、世界でも卓越した拠点になる」としている。
また、Cohen 氏によると、アデレードは「Techstarsで成功を収められるホスト都市としてのお墨付き」が得られたという。
アデレードは条件にぴったり合う都市です。エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)により世界で5番目に住みやすい都市に選ばれただけでなく、起業家に調和のとれたサポートを提供する都市であると G20が認めています。ここは、スタートアップ向けの洗練されたインフラを構築しつつある、テクノロジー志向の都市です。昨年はオーストラリア初の国際的「GigCity(超高速ブロードバンドを活用したスマートシティを構築するプロジェクトに参加する都市)」になり、同国で唯一、イノベーションのための「Lighthouse City」として Cisco に認められました。
これより前、Techstars は米国、英国、ドイツ、イスラエル、南アフリカにも拠点を設けている。このプログラムは Cohen 氏、David Brown 氏、Brad Feld 氏により共同で設立された。初ローンチは、米国コロラド州ボルダー。
Techstars が輩出した有名企業には、Uber、Timehop、Sphero、Digital Ocean、Localistic、ClassPass、Twilio、Ginger.io などがある。
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