Alibaba(阿里巴巴)傘下のUCWeb(優視)、インドとインドネシアで「UCブラウザ」をニュースチャネルに育てるべく3,000万米ドルを投資

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インドでは、有名クリケット選手 Yiviraj Singh 氏が UC ブラウザの宣伝に起用
Image credit: UCWeb

昨年、Alibaba(阿里巴巴)傘下の UCWeb(優視)は、ニュース、テクノロジー、エンターテイメント、クリケットなど人気カテゴリーのコンテンツをキュレートするため UC News をローンチした。ローンチ後わずか5ヶ月で Google Play のニュースカテゴリーアプリでトップに躍り出た。

これに勢いを得た UCWeb は、ユーザが生み出すコンテンツを含めることでニュースアグリゲーションを拡大できるプログラム We-Media を導入した。同プログラムは、ユーザが UC News 上で記事を書き、フォロワーたちと関わることを可能にする。さらに、視聴やエンゲージメントで一定の基準を満たすユーザは対価の支払いも受けられる。

そして本日(1月19日)、同社は3,000万米ドル(2億人民元)を投資して、今後2年間をかけてインドとインドネシアでニュースアグリゲータ事業を構築していくと発表した。

UCWeb の親会社である Alibaba Mobile Business Group国外事業(阿里巴巴移動事業群 海外業務)のプレジデント、Jack Huang 氏は次のように話している。

インドではモバイル端末を利用してコンテンツが消費されるようになってきました。中国で起きたのと同じようにこの国でもユーザが生み出すコンテンツには巨大な潜在性があります。

また、UCWeb によると、11月における We-Media の英語版コンテンツのページ閲覧数は前月比3倍増に、ヒンディー語のコンテンツページに関しては4倍増以上になったという。

中国には6億のモバイルユーザ、2,000万のオンラインコンテンツ制作者がいます。インドには3億7,000万のモバイルユーザがいますが、ユーザ作成コンテンツへの貢献はごくわずかです。需要と供給のギャップが著しいことがわかります。

StatCounter によると、インドで UC Browser はすでにモバイルブラウザの大手であり、市場占有率は50%を超えているという。インドネシアでもブラウザとして大手だ。そして今、UC News と統合されることでコンテンツ配信チャネルの大手になりつつある。これは Facebook でみられた動きと似ているが、UCWeb はモバイル市場に強みを持っている。

当社は2017年には3万人超のセルフパブリッシャーを加え、UC News 向けに毎日1万以上のコンテンツを生み出す計画です。(Jack Huang 氏)

UC News 発展に向けた投資に関する声明では次のように述べられている。

UCWeb にとってインドは最も重要な国外市場です。そして今回の投資は、GUF(Google、UCWeb、 Facebook)の時代にグローバルなモバイルインターネットを普及させる手助けとなるでしょう。

UC News の動きには、新規事業分野に飛び込みコア事業周りでエコシステムを構築していく中国企業の柔軟性が表れている。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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