シリーズDラウンドで1億ドルを調達した「Zhihu(知乎)」、中国Q&Aサイトで初のユニコーン企業に

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中国版Quoraとも言えるQ&Aサービス「Zhihu(知乎)」がシリーズ D ラウンドで1億米ドルを調達したと本日(1月12日)発表したことを、姉妹サイト TechNode(動点科技)中国語版が報じた。中国スタートアップ界のパイオニアとして知られ、Zhihu の立ち上げ時にも支援を行っていたKaifu Lee(李開復)氏によると、今回の資金調達で Zhihu の評価額は10億米ドルに達し、同社はユニコーン企業となる見込みだ。

このラウンドでは、Capital Today(今日資本、NetEase=網易、 JD=京東、Meituan Dianping=美団−大衆点評にも投資した一流ベンチャーキャピタル)に加え、 Tencent(騰訊)、Sogou(搜狗)、SAIF Partners、Qiming Venture Partners(啟明)、Sinovation Ventureなどの既存投資家が参加した。

2010年12月にローンチした Zhihu は、現在では、様々な分野の専門知識を求める中国ネットユーザたちが頻繁に利用するようになった。もともとはハイテク分野の専門家や起業家向けの招待制 Q&A プラットフォームとしてスタートしたが、2013年に誰でも登録できるようになった。それをきっかけに、トピックが多様化し始め、ITや金融だけでなく映画やゲーム、カルチャーといった人気のトピックもカバーするようになった。

今年1月の時点で、Zhihu の登録ユーザ数は6,500万人、デイリーアクティブユーザ数は1,850万人だ。また、同社からの情報によると、2016年に同サイトに投稿された質問の数は600万件で、回答は2,300万件に上るという。

2016年は Zhihu にとっての重要な転換の年となった。新サービスをローンチすることでマネタイズに成功したのだ。その新サービスには、企業アカウント、広告サービス、書店との提携による電子書籍の販売などが含まれ、さらに、ユーザがトピックのエキスパートと一対一でやり取りできる有料サービス Zhihu Live(知乎専欄)が開始された。

しかし、ナレッジシェア業界における競争環境は熾烈で、同社は Baidu Zhidao(百度知道)のような既存のライバル企業に加えて、新たに参入してきた Fenda(奮達)も相手にしなければならない。ユーザエクスペリエンスやコミュニティエクスペリエンスを損なわずに商品をマネタイズするにはどうすべきか。Zhihu にとって、それは依然として大きな課題である。

Zhihu は、2011年1月にエンジェルラウンドで Sinovation Ventures(Innovation Works から社名を変更、中文表記は「創新工場」のまま)から100万人民元を調達し、同年11月にもシリーズAラウンドで Qiming Venture Partners と Sinovation Ventures から800万米ドルを調達した。その後も、2014年6月にシリーズラウンド B で SAIF Partnersと Qiming Venture Partners から2,200万ドルを調達し、2015年11月には Tencent がリードしたシリーズ C ラウンドで5,500万米ドルを調達、その時点で Zhihu の評価額は3億米ドルに達していた。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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