
Image Credit: Lithodomos VR
考古学は簡単な分野ではないが、あたかもその場にいるように古代の建築物の中を歩き回れる仮想現実(VR)があれば、大きな助けになる。
オーストラリアの考古学 VR スタートアップ Lithodomos VR はこのことをよく理解しており、今回シードラウンドで90万豪ドル(67万9,000米ドル)を調達した。
メルボルンに拠点を置く Lithodomos VR は、彼らの言葉を借りると、観光、教育、エンターテイメント業界用の VR で考古学的に正確で目を見張るような古代世界を再現している。同社は、スペインのコンテンツやさまざまな博物館の展示、ベルリン映画祭(VR 部門)の動画、エルサレムのアプリなどを始め多くの契約を結んでいる。

2016年に Simon Young 氏が Lithodomos VR を設立し、同社は Mktplace Ventures のインキュベーションプログラムに参加した。Young 氏は最近メルボルン大学に考古学の博士論文を提出したばかりである。
同社は考古学者、コンピューターモデリング専門家、コンテンツディストリビューターのチームで構成されており、同社の製品はいくつかの古代遺跡についてすでに利用可能で、トップレベルの教育機関、グローバルなハードウェア・ソフトウェア企業、そして世界中の考古学者たちの間で高いレベルの議論を巻き起こしている。
今回の資金調達ラウンドにより Lithodomos VR は考古学 VR 企業としての立場をさらに固めることが可能になる。同社は既にヨーロッパに進出中だ。
設立者で CEO を務める Simon Young 氏は声明で次のように述べている。
考古学的な正確さへのこだわりが当社の強みです。わずか数ヶ月間でアイデアの段階から9人のチームメンバーを抱える VR コンテンツ制作・配信企業として稼働するまでに成長しました。
彼はさらにこう続ける。
当初から当社の目的はただ一つです。VR を使ってすべての人々に古代世界を体験してもらうこと。今回の資金は次のステップにつながることでしょう。
無料アプリの Ancient World in VR は現在 Google Play で入手可能だ。また有料アプリの Ancient Jerusalem in VR(Google Play と App Store)もある。
Lithodomos VR は2000年前のローマ時代に建てられたパリのアレーヌ・ド・リュテスを忠実に再現する VR を制作した。ユーザは好みのハードウェアを使って自宅内外を問わず体験することができる。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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