「Makuake」で調達金額1,000万円を超えるプロジェクト数が40件を突破〜西日本から誕生した製品を、TSUTAYA梅田MeRISEで店頭販売開始

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サイバーエージェント・クラウドファンディングは20日、同社が運営するクラウドファンディング・プラットフォーム「Makuake(マクアケ)」上で、調達金額1,000万円を超えるプロジェクト数が40件を突破したと発表した。2013年8月の Makuake サービス開始から約3年半で、一つの大きなマイルストーンを達成したことになる。

同社の発表によれば、2016年9月には調達金額1,000万円を超えるプロジェクト件数が27件だったのが、この半年間で13件も急増し合計が40件に達したとのこと。また、1プロジェクトあたりの平均調達金額も125万円超と1年前の約2倍となっており、ここへ来て著しい成長を見せていることが伺える。

サイバーエージェント・クラウドファンディング 代表取締役 中山亮太郎氏

直近で調達金額1,000万円に到達した「ポーラーアイストレイ」は台湾からエントリされている製品(佐賀県のさくらドームが輸入・販売)だが、このように海外から市場参入・リサーチ・マーケティングなどの目的で Makuake を利用するプロジェクトも増えてきている。台湾のパソコン受託生産大手 Quanta Computer(広達電脳、台湾証取:2382)は、世界のサーバシェア7台に1台を占める受託生産大手だが、Makuake 上でスマホに装着可能な360°カメラ「Pi SOLO」のクラウドファンディングを実行したのは興味深い。大手企業もが、リスクを抑えつつ、新たな分野に挑戦できるプラットフォームとして Makuake を活用するようになってきているようだ。

サイバーエージェント・クラウドファンディングの代表取締役を務める中山亮太郎氏によれば、飲食店、アニメ、音楽、コンテンツなど、ユーザが作ってほしいと思うようなプロジェクトを中心に資金調達を手伝うケースが増えているとのこと。また、都市銀行や地方銀行を中心とする23の金融機関との提携も功を奏しているという。

先ごろ発表した常陽銀行との取り組みでは、上限金額はありますが、Makuake で調達したのと同額を常陽銀行が融資する、というようなサービスが可能になりました。(中略)

特に、2代目とか3代目とかが、地方の工場などが自社ブランドでの製品化を試みるべく、Makuake に製品を出してみて、量産化するかどうかを決め、金融機関から融資を引き出す、というような事例も増えてきている。(中山氏)

一般的に融資先に安定した事業の継続を望む銀行は、融資先の事業ピボットに対して好意的には受け止めてくれない。しかし、先日紹介した NEXT INNOVATION Conference でも話題に上っていたように、時代は変化しているので、「企業は継続できても、事業は変化させなければ生き残れない」のが現実だ。金融機関にとっては、融資判断をする上で新規事業の可能性を見極めるのが難しいが、クラウドファンディングを実施することで、その指標を Makuake 上でのユーザの反応に求めることができるわけだ。

サイバーエージェント・クラウドファンディングでは、消費者とのタッチポイントを増やすため、これまでにも伊勢丹新宿本店や中目黒蔦屋書店などの常設展示・販売スペースを有しているが、今日からは新たに Startup Cafe 大阪が設置されている KANDAI Me RISE の TSUTAYA にもスペースが設置され、主に関西地方を中心とする西日本発のプロダクト6製品が常設展示・販売される。

KANDAI Me RISE TSUTAYA 外観
Image credit: サイバーエージェント・クラウドファンディング
KANDAI Me RISE TSUTAYA 内の Makuake 常設展示・販売コーナー
Image credit: サイバーエージェント・クラウドファンディング

最近では、会員制の焼かない焼肉屋「29ON」や日本酒専門店を複数展開する「sakeba」など、マニアックなグルメや酒好きのためのプロジェクトが増えているのも面白い。出店前に集客ができてリスクを下げられる上、クラウドファンディングのアーリーアダプターな客層をターゲットにすることで、立地が多少不便でも店の経営を成立させやすいのだとか。グルメの最先端を追いかけるのがグルメサイトだとすれば、クラウドファンディングは、グルメのホットスポットを作り出す側を支援できるのかもしれない。