先週には、スマートフォンや PC から取引先を登録しておくと、取引先の与信状況に変化があったときに知らせてくれるアラームボックスをローンチ。このサービスでは、信用リスク判断のために決算書を使わず、消費者の評価や取引先の評判など主にウェブ上のデータを集積し、独自開発したアルゴリズムに基づいてアラームボックスが与信状況を解析する。最終的な与信状況は、現在のところ集積・解析データをもとにアラームボックス社の審査担当者が判断しているが、将来的には機械学習による自動運用を目指していくとのことだ。
しかし、Tencent の今回のファッションプロジェクトが AI 業界で新たな分野を開拓したというわけではない。たとえば、Mad Street Den のようなスタートアップは、洋服のレコメンドや画像検索に画像認識技術を利用している。 Youtu Lab はさらに一歩進めて、写真からユーザの年齢を自動的に判断する機能に応用している。Tencent によると誤差は3歳ほどだという。しかし、より複雑な分析を行う場合、たとえば中国のティーンが黒を好む理由(他の服に合わせやすい、クールに見える、大人っぽく見える)などは調査から明らかになることもあり、こうしたものは機械学習プロセスの範疇には入らない。
それでも、AI を構築する上で Tencent には大きな利点が1つある。ユーザデータだ。同社の昨年第3四半期の財務報告によれば、QQ は8億7,700万人の月間アクティブユーザ(MAU)を抱えている。同じ四半期に、Tencent の別のソーシャルメッセージアプリ「WeChat(微信)」は8億4,600万人の MAU を記録している。これらのアプリとそのユーザ生成コンテンツは、e コマース、マーケティング、ファイナンス、ヘルスケアなどの分野向けに AI 分析を行う上で、宝の山となる。
先週(2月第2週)リリースされた Tencent のレポートでは、Youtu Lab や Vipshop(ブランド品のオンラインディスカウントショップ)と中国人デザイナーの Chi Zhang(張馳)氏とのパートナーシップについて述べられていた。Chi Zhang 氏は、Tencent の調査結果からインスピレーションを受けた新たなコレクションを New York Fashion Week で発表している。
インスタントコマースを展開する BASE は2月21日、モール型のショッピングアプリ「BASE」のダウンロード数が100万件を突破したことを公表している。アプリリリースは昨年9月で約半年での到達となる。 訂正:昨年9月のリリースはプッシュ機能通知で、iOS アプリ自体のリリースは2015年6月(Android版は2016年3月)からでした。記事初出時に約半年で100万DL到達と表記しましたがこちら…
インスタントコマースを展開する BASE は2月21日、モール型のショッピングアプリ「BASE」のダウンロード数が100万件を突破したことを公表している。アプリリリースは昨年9月で約半年での到達となる。