ハンドメイド&クラフト・ワークショップ体験予約サイトの「Craftie(クラフティ)」が正式ローンチ、オフラインでの〝面〟獲得を本格化

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東京を拠点とするスタートアップの Craftie は22日、アートやハンドメイド&クラフト・ワークショップ体験予約サイト「Craftie(クラフティ)」の正式ローンチを発表した。

Craftie は、11月29日にβ版としてローンチ。創業者で代表取締役の康瑛琴(かん・よんぐん)氏によれば、ものづくり人口は2,500万人、9,000億円市場と小さくないが、ものづくり教室はほとんどが個人経営であるため情報が集約されておらず、オンラインサービスとオフラインサービスの二項対立が生じているとのこと。Craftie では、オンラインからオフライン体験につなぎこむことに注力し、よりユーザがワークショップに参加しやすい環境を提供する。

Craftie CEO 康瑛琴氏

Craftie では当面の施策として、昨年 T-SITE 賞を受賞した「T-Venture Program 2016」での実績を足がかりに、T-SITE や全国展開するハンドメイドやクラフトのチェーン店舗などで、ものづくり教室を集めたイベントを開催し、Craftie の認知度向上、Craftie ユーザへのオフライン体験の提供などにつなげる。来週31日には、柏の葉 T-SITE で「ものづくりワークショップマルシェ」と題して、同社初となるイベントを開催する予定だ。

今後の事業展望について、康氏は THE BRIDGE に次のように語ってくれた。

Craftie は予約サイトという箱で、アーティストとコンテンツを集められたことが強み。ここからオフラインでの〝面〟を取りに行きたい。まずはユーザのニーズを確かめるために、いろんなところで実証実験を展開していきたい。(中略)

T-SITE でのイベントなどを足がかりに、全国に店舗を持っているようなチェーンと協業していきたい。

オフィスビルにせよ、ショッピングモールにせよ、恒常的ではないにしろ、ある時間帯だけ空いているというニッチなスペースが都心にも郊外にも結構存在する。Spacee、軒先、スペースマーケットのようなスタートアップの活躍で、このようなド短期で利用できる物件を一定量流通させることが可能になった一方、オーナーの意向で「会議に利用してもらうのもちょっと…」というケースもあるのだとか。そのような物件を格安で借りたり、オーナーとレベニューシェアしたりすることで、ハンドメイドやクラフトに興味を持つユーザの、オフライン・コミュニティの機会創出にも取り組んでいきたい、と康氏は意気込みを語った。

ハンドメイドやクラフト・ワークショップと聞いて、この分野での古株として真っ先に思いつくのは、新聞社などが全国各地で展開するカルチャーセンターの類だ。ただ、カルチャーセンターの潜在顧客は新聞の読者層であるため、読者数の減少や読者層の高齢化は、如実にカルチャーセンターの生徒のデモグラフィックにも反映されているのが現実だ。一方で、ハンドメイドやクラフトを始めたい人は年齢層にかかわらず一定数いるので、Craftie からカルチャーセンターへ顧客送出といったビジネスモデルも今後考えられるだろう。

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