荷物一時預かりオンデマンドサービスのecbo、千葉功太郎氏・渡瀬ひろみ氏・ANRIから数千万円を資金調達

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左上から時計回りに:千葉功太郎氏、ecbo の工藤慎一氏、ANRI の佐俣アンリ氏、渡瀬ひろみ氏

東京に拠点を置くスタートアップ ecbo は、訪日観光客らを対象に、カフェやレンタサイクルショップなどの遊休スペースに、旅行荷物を一時的に預かってもらえるオンデマンドサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」を提供している。同社は22日、千葉功太郎氏(コロプラ元副社長)、渡瀬ひろみ氏(リクルート「ゼクシィ」生みの親で、地域情報誌「ぱど」の元代表取締役)、ANRI から資金調達を実施したことを発表した。ラウンドはシード〜プレシリーズ A の間で、金額は数千万円台の前半と見られる。ANRI からは以前にも起業資金を調達しており、ANRI にとって今回の出資参加はフォローオンとなる。

ecbo は今年1月18日に ecbo cloak をローンチ、東京都内では渋谷・浅草・新宿の店舗の遊休スペースを中心にサービスを展開してきた。今回の調達を受けて、ecbo では東京・恵比寿に初となるオフィスを開設し、開発エンジニアと遊休スペースの開拓スタッフを増員。3月中に京都、4月中に大阪、5月中には福岡・博多/天神でソフトローンチする予定。年内には1万店舗への導入にこぎつけたいとしている。また、現在、ウェブアプリとして提供されているサービスについても、順次、iOS および Android 向けにアプリをリリースする計画だ。

ecbo では中国語に堪能な代表取締役の工藤慎一氏や、アメリカ育ちで英語に堪能なコミュニティマネージャー辻圭菜子氏らによるマーケティングが功を奏し、台湾の Klook、香港の GoTrip、日本を伝えるドイツ語ブログ Asienspiegel などで取り上げられた。それを反映してか、ユーザの約8割は外国人だという。

先月には保険大手の東京海上日動と包括的保険契約を締結。一般的な保険契約においては加入者と被保険者が同一となるが、シェアリングエコノミーに最適化し、荷物預かり中の賠償事故が発生した場合の契約者・被保険者を ecbo cloak のサービス提供店舗に設定できるようにしたという。

ecbo では、外国人ユーザからの要望を受けて、荷物を預けた店舗から空港に直接配送できるしくみの導入を検討しているという。預けた店舗からコンビニに持ち込むのが面倒、配送伝票に日本語で記入するのが困難、配送料金が事前にわからない、などの点から空港配送にもディスラプトの余地があるようだ。

この分野には今月初め、Libtown が「monooQ(モノオク)」というサービスで新規参入を発表している

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