TechCrunch が情報源を引用する形で伝えたところでは、シンガポールを拠点とするテック・スタートアップ・ニュースポータル Tech in Asia(TiA)は、新しい調達ラウンドで600万ドルを調達間近とされている。 シンガポール、ジャカルタ、東京、インドにオフィスを持つ TiA は売却を目指していたが、適当な相手を見つけることができなかった。最終的に新しい投資ラウンドを求めることを決定した…
シンガポール、ジャカルタ、東京、インドにオフィスを持つ TiA は売却を目指していたが、適当な相手を見つけることができなかった。最終的に新しい投資ラウンドを求めることを決定したと、この報道では伝えている。
e27 は TiA のマネージングエディターの Terence Lee 氏に連絡をとったが、Lee 氏はコメントを拒否した。
この報道は、同社のインド部門のレイオフの最中に伝えられた。TiA は2015年にバンガロールにオフィスを開設しインドに進出したが、数日前におよそ5名の従業員(ほぼ全員が編集スタッフ)をレイオフした。TiA は東南アジア全域に約100名の従業員を擁し、独立採算ベースで継続することは困難との理由からインドでの TiA イベントの計画を中止した。
TiA は2011年、東南アジアのテック・スタートアップに焦点を当てるニュースポータルとして設立された。同社はローンチ以来、複数回にわたる調達ラウンドを経験している。2015年6月、SB ISAT Fund がリードし、Facebook 共同創業者でシンガポール在住の Eduardo Saverin 氏、Walden International、Marvelstone, m&s Partners、Nitrous の共同創業者である Andrew James Solimine 氏が参加したラウンドで400万ドルを調達している。このラウンドには従来投資家である East Ventures、Fenox Venture Capital、Simile Venture Partners も参加した。
中国の検索大手 Baidu(百度)は今年、人工知能への投資に力を入れている。Raven Tech(渡鴉科技) などの企業を買収し、また、同社の Institute for Deep Learning からのスピンオフプロジェクトとして新たな AR 研究チームを設立した。 同社は現在、電子機器製造業など中国の伝統産業大手と提携する上で、同社の「PaddlePaddle」(PArallel Distr…
PaddlePaddle を生み出した Baidu(百度)のシリコンバレー AI ラボ Photo credit: Baidu(百度)
同社は現在、電子機器製造業など中国の伝統産業大手と提携する上で、同社の「PaddlePaddle」(PArallel Distributed Deep LEarning)と呼ばれるディープラーニングフレームワークを活用したいと考えている。
PaddlePaddle の技術責任者である Wang Yi(王益)氏は、Tech in Asia に対してこう語った。
特に中国では、このような企業には AI 技術が必要とされています。テレビ売り場を見てください。古参の Changhong(長虹)も新参の Leshi(楽視)も、売っているテレビは全てリモコンがないのです。代わりに音声認識を使っています。
AI の分野では Google や Amazon のような欧米の企業が脚光を浴びているが、中国の影響力も日増しに高まっている。中国では現在、アメリカより多くの AI 研究が行われている。中国の研究者はその存在感を増してきており、Association of the Advancement of Artificial Intelligence が今年ニューオーリンズで開催した集会は、中国の旧正月と重なったことを理由に日程変更されたほどだ。
中国は強力な国産 AI を求めており、PaddlePaddle がこれに貢献する可能性がある。中国では政府によって Google のサービスが遮断されている。また、言語障壁があるため欧米の AI フレームワークは浸透しにくい。これらの点は PaddlePaddle に有利に働く。
こうしたことから、PaddlePaddle は、ニューラルネットワークの構築と機械学習を手がける中国の開発者にはうってつけだ。ニューラルネットワークは AI を実現するアプローチの一種で、例えばネコの画像を認識し、中国語の会話を文字起こしするなど、様々な能力を学習することができる。
香港科技大学の博士課程で機械学習を専攻する Weiyan Wang 氏は、Tech in Asia に e メールでコメントを寄せた。同氏は PaddlePaddle を利用しており、データマイニングと AI の専門家である Qiang Yang(楊強)教授と共に働いている。Qiang 教授は WeChat(微信)を運営している中国テック大手企業 Tencent(騰訊)と定期的に協業している。
英語を話す人がこのコミュニティに参加した場合は不便を感じるでしょうが、ここでは誰もが英語を話せるわけではないので、全員に英語を強制することは難しいです。開発者とのコミュニケーションに支障が出るような場合は、我々 PaddlePaddle 側も中国語を使うことがあるかもしれません。(Wang Yi 氏)