Xiaomi(小米)、世界一のウェアラブルカンパニーへ

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中核事業であるスマートフォンの不振により、業績が不安視されている中国電子機器企業の Xiaomi(小米)だが、ウェアラブル端末の好調な売り上げが現在、同社の追い風となっている。

リサーチ企業 IDC の調査によると、Xiaomi は2016年第4四半期に520万台のスマートウェアラブル端末を出荷し、市場シェア15.2%を占める世界第2位のウェアラブル企業となっている。一方 Fitbit は同時期に650万台を出荷し、19.2%のシェアをもって1位の座に君臨した。

Fitbit は年間出荷台数でも圧倒的優位を見せつけたものの、Xiaomi の凄まじい成長速度を鑑みれば、その王座を明け渡す日も近いかもしれない。Xiaomiが年間伸び率96.2%を記録したのに引き換え、Fitbit は22.7%の減衰に終わった。

昨年第4四半期、ウェアラブル端末は世界全体で史上最高となる3,390万台を出荷した。年間伸び率は16.9%に上る。昨年全体では1億240万台のウェアラブル端末が出荷された。

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Xiaomi は2014年8月、ウェアラブル端末の熱狂の中、Mi Band の第1世代をリリースした。真っ当なプロダクトデザインと13米ドル以下という手頃な値段から、革新的なアイテムを真っ先に試したいエントリーレベルのユーザに大いに受け、飛ぶようなセールスを記録した。中国国内では、昨年3月までに累計1,850万台が販売されている

昨年リリースされた Mi Band 2 では上級指向に転換し、OLED ディスプレイ、心拍数モニタを備え、前世代よりもやや高めとなる21米ドル以下という値段が設定された。Xiaomi のパートナーであり Mi Band の開発企業でもある Huami Technology(華米科技)は、中流および上流ユーザをターゲットとしてAmazfit をローンチしている

Mi Band はインド、インドネシアやアメリカなどの海外市場でも販売されているが、出荷数においては中国国内が圧倒的に多い。IDC の分析によると、海外での売り上げが僅かに留まっている理由としては、海外販売に関する知識を Xiaomi が十分に得ていないことと、ブランドが認知されていない点が大きい。

一方で、中国市場は一般的に海外企業にとって扱いにくいとされる。2014年に中国市場に参入して以来、Fitbit は中国企業からのプレッシャーを受けてきた。Fitbit はアメリカの企業だが、中国での存在感を高めるために Tmall(天猫)などの国内パートナーと手を結ぶ必要があった。にもかかわらずIDCのレポートは、こうした努力がまだ身を結んだとはいえないとしている。

言うまでもないが Xiaomi は中国市場を開拓する上で、Lifesense(楽心)、Okii(小天才)、Huawei(華為)、360など現地企業との競争にさらされている。同市場では2017年にはタブレットに代わり、ウェアラブル端末がモバイル端末の人気第2位の地位を奪取する見られる。2016年12月、中国におけるウェアラブル端末の浸透率は47%だったが、回答者のうち54%は1ヶ月以内にウェアラブル端末を購入する意思があると回答した。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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