Y Combinatorの支援を受けたスタートアップServX、インドの自動車修理市場の席巻を画策中

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Photo credit: Pexels

インドには2,800万台以上の車がある。道路状態は劣悪で、交通も滅茶苦茶、運転も危なっかしいため、毎年何度も車を修理工場に持って行かなければならない。2015年だけでも、11万8,438回の交通事故が記録されている。

ここが ServX の戦うフィールドである。同社はモバイルアプリを出しており、昨年9万人近くのユーザがこのアプリを使って15万回車を修理した。

設立から1年経った ServX は2017年冬の Y Combinator のバッチに参加しており、3月20日に改めてローンチする予定だ。同社は今年3倍に成長する計画を立てている。

ServX の共同設立者で CEO の Akansh Sinha 氏は、同社が取り組んでいる問題について次のように説明している。

インドでは車が故障した場合、2つの選択肢があります。公認の修理工場に行って大金を支払うか、あるいは地場の修理工場に行って割安で粗末な修理を受けるかです。修理に使ったスペアパーツが純正かどうかなんて知る由もありません。ServX は当社の整備士が入念に検査した公認修理工場とユーザとを結びつけます。

自動車部品を販売し、ドライバーと修理工場を繋ぐ中国のアプリ Tuhu は2015年8月に約1億米ドルを集めた。このスタートアップは当時3億~4億米ドルの企業価値がつけられていた。

ServX は同様のモデルだが、インドでの事業である。インドではアフターサービスも修理ビジネスも市場規模は大きいものの、組織化されていない。零細自動車修理工場はインドの道路脇にパラパラと存在している。こういった地場の整備士がかなりの常連を確保しており、そのビジネスの実態はよくわかっていない。こういった事情から、自動車修理市場の規模について信頼性のある数字を提示するのは難しい。Akansh 氏によると、概算で100億~550億米ドルと、かなり幅がある。

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ServX 設立者の Akansh Sinha 氏とAnubhav Deep 氏
Photo credit: ServX

複数のプレイヤーが既にこのフィールドにおり、潤沢な資金を持っている企業もある。バンガロールに本拠を置く BumperCartisanGetcarexpertCarworkz by Mahindra などである。

しかし問題はまだ解決からは程遠く、ServX にはとっておきの切り札がいくつかあると Akansh 氏は信じている。一つは、認可カーディーラーのネットワークを介した素早く安価なサービスである。

Akansh 氏は、ラーンチー県メスラにある Birla Institute of Technology での学友である Anubhav Deep 氏と、2015年11月にこのスタートアップを立ち上げた。

ネットワーク効果

Akansh 氏と5人のチームは、弁慶の泣き所に目をつけた。つまり、インドの公認自動車販売業者のほとんどはキャパシティ以下の仕事しかしていないという点だ。どんな自動車ブランドでも販売特約店の公認を受けるには何百万米ドルもかかってしまう。Akansh 氏によると、例えばマルチ・スズキの販売特約店契約を得るには、最低でも1,150万米ドルかかる。

そのお金はマルチ・スズキの懐に入ります。そのためにおよそ250台売らなければなりません。(Akansh 氏)

加えて、不動産や、ブランドの仕様に基づいたショールームのデザイン、熟練したスタッフに多額の投資を行う必要があるだろう。

しかし、15日間1台も売れないかもしれない。そこで、公認の販売店に附属したサービスセンターから販売店に収入をまわすことができる。販売店は毎日25~30台の車を修理できる。というのも、業務能力の半分以下しか仕事をしていないからだ。これこそが、Akansh 氏と彼のチームが利用したギャップである。

ServX は顧客をまわすことを提示して公認サービスセンターと提携した。見返りとして、割引価格で高品質のサービスを提供することで顧客にとって好条件の取引ができるようにした。ServX はデリーおよび首都圏で500のサービスセンターとのネットワークを構築した。洗車のような外装サービスには20~25%、通常のメンテナンスや修理には10~15%の手数料を取る。

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Photo credit: Pexels

同社がデリー首都圏でサービスを開始したのは、そこに莫大な数の車があるからだ。

インドの他のどの都市と比べても、この地域には5倍以上の車があります。(Akansh 氏)

昨年9月、ServX は一日あたりおよそ800件の注文をさばいた。Akansh 氏は「この時がピーク」だったと言う。インド政府が11月に高額紙幣を廃止して現金取引を取り締まるようになってこの数字は打撃を受けた。

インドの人たちはみんな現金取引の方が好きだったからです。うちの業者も半数以上は現金払いで受け取る方を好ましく思っていました。(Akansh 氏)

現在、ServX は1日平均650件の注文をさばいている。

ServX はスペアパーツのサプライチェーンを作り上げ、現在自動車修理工場のネットワークでテストを行っている。また、バイクの修理ビジネスにも乗り出す予定だ。

Akansh 氏によると、Y Combinator ファミリーに参加することは「注目を集めることができただけでなく、他のビジネスモデルや収益化チャネルに心を開かせてくれた」という。これを武器にして、ServX はインド中の信頼できる修理工場ネットワークの構築を目指している。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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