
日本における e コマース・テクノロジー最大手の楽天は、子会社の Rakuten India Enterprise の CEO として Umesh Biradar 氏に代わり、Sunil Gopinath 氏を昇格させた。Umesh Biradar 氏は、Globalisation Strategy Office(グローバル化戦略室)を率いてアメリカにおける他の楽天グループ戦略に重点をシフトしていく見込みだ。
Gopinath 氏はこう語る。
Rakuten India において、優れた経営陣と、世界最大級の商品と技術を備えた組織を構築し、楽天のグローバル事業において革新的なデータとインサイトを活用した商品を開発する上で、Rakuten India が主導的役割を果たしていくことを楽しみにしています。エンジニアリングや商品開発に優れた人材の採用をインドで加速させることにより、グローバル統合型のクラウド、通信、エンターテイメント、e コマースサービスの開発におけるイノベーションを推進します。
Gopinath 氏は2016年にシニア VP(商品および技術担当)として Rakuten India に加わり、商品開発ポートフォリオの確立に向けた取り組みの指揮を執ってきた。Rakuten India に入る以前は、いくつかのグローバルテクノロジー企業で商品および技術管理の上級役職を歴任した。
Flipkart でマーケットプレイス部門のシニアディレクター(商品および UX デザイン担当)を務めたこともある。同氏はそこに2年間在籍した後、昨年7月に退職した。Flipkart が苦境下にある中での経営幹部の退社が当時話題になった。また、その前には現在 Flipkart による買収話が持ち上がっている eBay でディレクター(商品管理および UX デザイン担当)を務めた。それ以前は、Intel、Samsung、Qualcomm などのグローバルテクノロジー企業で商品部門の上級役職を務めていた。
Gopinath 氏は、カリフォルニア大学バークレー校で MBA、バージニア工科大学でのコンピュータサイエンスの修士号、インドのマイソール大学ではコンピュータサイエンスの学士号を取得している。
また、Rakuten India は最近 Naren Narayana 氏を COO に任命し、さらにテクノロジー業界のベテラン Shreedhar Patwari 氏を商品研究・開発部門の幹部チームに引き入れた。
2014年設立の Rakuten India は、グループネットワークの中核をなす商品研究・開発センター。バンガロールを拠点とする同社は、楽天グループのグローバルな e コマース運営のために、革新的なデータおよびインサイト商品と、e コマース関連のエンジニアリングおよびモバイル開発戦略を提供している。また、楽天のグローバルネットワークとセキュリティ業務を管理し、安全なグローバルクラウドとネットワークインフラストラクチャサービスを提供している。
東京に本社を置く1997年設立の楽天は、e コマース、金融、デジタルコンテンツを中心に消費者と企業の両方に幅広いサービスを提供する世界有数のインターネットサービス企業の一つだ。同社は海外進出を積極的に行っており、現在はアジア、ヨーロッパ、アメリカ、オセアニアで事業を展開している。現在、楽天は世界中で1万4,000人以上の従業員を抱えている。
楽天は昨年3月、シンガポール、マレーシア、インドネシアでマーケットプレイスを閉鎖している。
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