スペースエージェント、物件キュレーションサイト「WOLY(ウォーリー)」を正式公開——〝不動産版NAVERまとめ+NewsPicks〟が実現

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インターネットを通じた事業者向け不動産事業を営むオルトリズムの子会社、スペースエージェントは24日、不動産物件のキュレーションサイト「WOLY(ウォーリー)」を正式ローンチした。サイトはレスポンシブ構成となっており、デスクトップとモバイルからアクセスできる。

WOLY は、不動産版の NAVER まとめ と NewsPicks を足したようなサイトと形容できるだろう。WOLY は、複数の不動産サイトから物件情報を収集、ボットや専門家などはそれらの情報を住居地域やライフスタイルといったテーマに整理して表示する。ユーザは、不動産鑑定士、不動産購入経験者などの専門家や、信頼できる友人をフォローすることで、彼らがピックアップした情報を短時間で読むことができる。

専門家にはボタン一つで、物件購入、売却、管理、リフォームなどの相談が可能だ。不動産購入を希望する消費者にとっては、整理された情報へのアクセスと気軽に相談できる相手探し、専門家・仲介業者・不動産プランナーにとっては、新しい集客チャネルの確保が可能になる。WOLY のビジネスモデルは、これら専門家アカウントへの有料課金だ。

スペースエージェントの発表によれば、WOLY を2016年10月からマーケティング目的でテスト運用しており、累計で100万ページビューに達しているとしているとのこと。アクセス統計に関する内訳を同社は明らかしていないが、SimilarWeb を見てみると、興味深いのは、1滞在あたりのページ閲覧数が10ページと多く、1アクセスあたりの滞在時間が18分間と長い点だ。統計の元情報が少ないため、これらの値は今後ブレる可能性もあるが、特定の目的を持った人々を対象にしている分、ユーザのスティッキネスを獲得しやすい傾向が見て取れる。

スペースエージェントは昨年5月、民泊可能賃貸物件を紹介する不動産ポータル「民泊物件.com」をローンチしており、WOLY は同社にとって2つ目となるサービスだ。6月から施行される「民泊新法」により、民泊物件に関わるサービスを提供する各社は、何らかの対応を余儀なくされるだろうが、一方、(これは当面、不動産売買ではなく不動産賃貸の契約が対象だが)10月からは IT 重説が本格運用される見込みで、不動産テック分野には何かと新しい風が吹き込むことになりそうだ。

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