教育・子育ての課題に取り組むスタートアップ8社をご紹介@THE BRIDGE X Lab. Nightピッチレポート

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THE BRIDGE X Lab.では4月中、全4回にわたって「教育・子育て」をテーマに勉強会形式のミートアップを実施してきた。最終週の27日にまとめとして、教育・子育て関連の課題に取り組んでいるスタートアップに登壇いただいたので、そちらの内容をまとめてお伝えする。

<ピッチ登壇企業>

  1. ご近所SNS「マチマチ」Proper
  2. 子育てメディア&コミュニティ「cozre」コズレ
  3. 「パパっと育児@赤ちゃん手帳」「妊婦日記」ファーストアセント
  4. 子供の習い事マッチング「skuru」 スクルー
  5. 子供の教育プログラム「CURIO SCHOOL」 Curio School
  6. 発達障害者の就労支援「GIFTED ACADEMY」Gifted Agent
  7. 家族のお出かけ情報メディア「comolib」センジュ
  8. 家族コミュニケーションロポット「BOCCO」ユカイ工学

1, ご近所SNS「マチマチ」 Proper

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properの運営する「マチマチ」は子育てや周辺地域情報を共有できるご近所限定の掲示板。同じコミュニティにいるのは半径1〜3km以内に住むご近所さんだけで、リアルな地域コミュニティの感覚でSNSを利用できる。

子育て中のママたちには子供と入れるお店や遊ぶ場所などの情報を交換できるのが好評とのことだ。同社は4月27日に地域活動支援プログラムの開始を発表しており、今後は地域のNPOやボランティア団体との取り組みを強化していく予定。

2, 子育てメディア&コミュニティ「cozre」コズレ

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cozre」は子育て情報のメディアとコミュニティを運用している。全国の子育て情報を集約して配信、コミュニティで相談の解決をしている。2013年7月にリリースしてから月間250万UUのメディアになっている。ユーザーの80%は0〜7歳の子供を持つ人。

同社は散在している子育て情報を収集することを掲げており、現在は1万件以上の記事を保有している。行政や医療関係者などからの記事提供により、信頼性の高い情報収集にこだわりを持つ。代表取締役の田中穣二郎氏によれば「一般ユーザーからの寄稿の場合は必ず情報確認をし、専門性の高いカテゴリの記事に関しては掲載しないようにしている」とのこと。

直近目標としては500万人のユーザー獲得を目指す。

3, 「パパっと育児@赤ちゃん手帳」ファーストアセント

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赤ちゃんの育児記録を管理するアプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」を提供しているのがファーストアセント。約20万人の新生児を育てる母親に利用されている。

同アプリは代表取締役社長の服部伴之氏の子育て経験から開発されており、母親が手書きで作っていた育児記録をアプリ化したとのこと。同氏によると「新生児を持つママの8割が育児記録をしており、その人たちにパパっと育児を使って欲しい」とのこと。入力された子育て記録からミルクやおむつ替えの時間をアラートする機能も搭載している。

今後も記録に基づいたサービスの充実を図っていく方針で、直近では国立成育医療研究センターと倫理審査委員会を通して共同研究の取り組みをしていくことを発表している。

4, 子供の習い事マッチング「skuroo」 スクルー

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skuroo」は子供の習い事選びのマッチングプラットフォーム。習い事教室の情報が少ないことや、習い事が試しにくいといった問題を解決する。同社は4月17日に月額1,980円で数種類の習い事を試せるサービスをリリースしている。このプランで習い事を試してから、入会するまでのハードルを下げることを目的としている。

現在のプレミアムサービスの教室登録数は80校で、今後は月間10〜20校を増やしていく予定としている。

5, 子供の教育プログラム「CURIO SCHOOL」 Curio School

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CURIO SCHOOL」は小中学生向けの起業スクールで独自のプログラムの教育が特徴的。企業からプロジェクトテーマをもらい、小中学生の生徒がアイデアやソリューションを考える。

実際にプログラム内から生まれたアイデアは企業と取り組み、富士通グループと製品のプロトタイプを開発するなどの事例もある。今後も学校で評価される偏差値や内申などとは違う尺度で評価する空間を作りたいとのことだ。

6, 発達障害者の就労支援「GIFTED ACADEMY」Gifted Agent

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GIFTED ACADEMY」はプログラミングとデザイン教育を発達障害者に実施し、就労機会をつくる。代表取締役の河崎純真氏によると「発達障害の方はこういった専門技能にすごく強く、適性を発揮できる」という話で、彼らの個性や特性を活かした3DやVRの専門技能、先進技術の企業提供も実施している。

プログラムが始まる前に心身パフォーマンスを高めるヨガを実施するなど、参加する人達の学んで働きやすい環境づくりにもこだわりがある。ドクターも常駐しているため安心。就労教育で実際にスキルを得た参加者は仕事をすることが可能で過去にはPS VRの開発をGIFTED ACADEMY内で請け負っている。

7, 家族のお出かけ情報メディア「comolib」センジュ

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センジュが運営する「comolib」は家族とお出かけする場所や施設を口コミ情報から探せるサイト。ウェブ版およびiOSとAndroidアプリからキーワード検索や特集検索で全国のスポットを見つけることが出来る。

特に口コミ情報に力を入れていて数百万人規模で口コミ情報が投稿されているとのこと。家族やママに役立つ情報にも特化しており、ベビーカーが借りられる場所やオムツ替えが出来る場所の位置情報を約36,000件獲得している。これらの情報は電話確認などで信頼性を高めているそうだ。

今後はスポットの情報から直接予約を可能にしたり、クーポンを発行出来るようにしていく予定。

8, 家族コミュニケーションロポット「BOCCO」ユカイ工学

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ユカイ工学の開発したロボット「BOCCO(ボッコ)」は留守番中の子供を見守り、家庭内のコミュニケーションを円滑にする。親がスマートフォンからBOCCOへメッセージを送り、音声メッセージとして子供に届けたり、振動センサーの通知から子供が家に帰宅しているかどうかがわかる。

すでに製品化しており、ISETANのデザイン家電やLOFT、大手家電量販店、Amazonなどで購入が可能。鍵の閉め忘れや天気予報の情報配信の機能をすでに追加搭載しており、今後もBOCCOの機能を拡大していく予定としている。

今回ピッチに登壇した8社も含め、教育・子育てをテーマにする企業は実体験を元にサービスをリリースしていることが多かった。リアルな現場の課題把握とそれに対するサービスやテクノロジーの提供のマッチングが「教育・子育て」ではキーポイントになってきそうだ。

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