マレーシアの大物起業家である Patrick Grove 氏、Khailee Ng 氏、Joel Neoh 氏らが新たなイグジットに成功した。 マレーシアのメディア巨大企業 Media Prima は、Catcha Group と Youth Asia から2,420万米ドルでデジタルメディア企業 REV Asia を買収することに合意したことを本日(5月8日)発表した。Catcha の共同設立者…
Khailee Ng 氏、Patrick Grove 氏、Joel Neoh 氏
マレーシアの大物起業家である Patrick Grove 氏、Khailee Ng 氏、Joel Neoh 氏らが新たなイグジットに成功した。
マレーシアのメディア巨大企業 Media Prima は、Catcha Group と Youth Asia から2,420万米ドルでデジタルメディア企業 REV Asia を買収することに合意したことを本日(5月8日)発表した。Catcha の共同設立者で会長を務めているのは Grove 氏で、Youth Asia のオーナーは、500 Startups のマネージングパートナーでもある Ng 氏と、Fave(旧 Groupon Malaysia)の共同設立者の Neoh 氏だ。
Media Prima は TV 局、ラジオ局、新聞社などの伝統的なメディア部門が苦戦する中で、デジタルコンテンツ制作事業を強化するために REV Asia の買収を行う。
Media Prima 側は「今回の件は双方の当事者にとって大きな出来事となり、グループ全体でのビジター数は1,040万人に達する見込み」だと述べ、これはマレーシアにおける Google の1,570万人、Facebook の1,410万人に次ぐ位置であるとした。この数字が月ベースのものかは不明。REV Asia が今年初めに Tech in Asia に明かした情報によると、月間ユニークビジター数はおよそ500万人だそうだ。
Tze Khay Voon 氏が率いる REV Asia は、マレー語、中国語、および英語話者を対象とした12のメディアサイトを有し、ニュースのみならずエンターテイメントやライフスタイルのトピックを広範にカバーしている。Voon 氏は10年以上 Catcha の事業に携わっており、販売、広告、および戦略面を担当している。
Bursa Malaysia が Media Prima から得た情報によると、2016年12月31日に終了した事業年度における REV Asia の純利益は97万米ドルで、資産は630万米ドルだったという。
買収コストと比較すると、この数字は小さく見えるかもしれない。しかし、Media Prima は次のように強調する。
「REV Asia」から得られるであろう潜在的な利益と、ソーシャルメディア分野を活かすことで得られる Media Prima のデジタル事業を拡大するチャンスを考慮すれば、この買収コストは妥当な額です。
REV Asia は、Ng 氏と Neoh 氏が立ち上げた企業の一つである Says と Catcha Media が2013年に合併した際にできた企業だ。さらに両氏は Groupsmore を共同設立し、2011年にクーポン共同購入サービス企業 Groupon がマレーシア市場進出の一環として同社を買収している。
Media Prima グループで CFO を務める Encik Mohamaad Ariff Ibrahim 氏はこう語っている。
私たち Media Prima はデジタルコンテンツの価値を認め、その今後の成長を強く信じています。REV Asia の戦略的買収を行ったことは、デジタルコンテンツのマーケティングおよびキュレーションや、デジタルネイティブ向けのマーケティング広告といったグループ全体の能力をさらに強化することにより、消費者の間で高まるデジタルコンテンツの需要を活かそうという Media Prima の意思の表れです。
The Star によると、Media Prima の業績は2015年度は3,200万米ドルの黒字だったが、2016年度には1,370万米ドルの赤字に転落した。広告と新聞の売上が減少したことにより、2016年度の売上高は10%減の3億米ドルとなった。
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Owlii が作成するリアルなホログラムには体積キャプチャ技術や 3D 再構成技術が使用されており、VR または AR で視聴可能だ。北京を拠点に VR サービスを展開する同社は、Xiaomi(小米)の CEO 兼設立者 Lei Jun (雷軍)氏が共同設立したアーリーステージ向け投資会社、Shunwei Capital(順為資本)など複数の投資家から150万米ドルの資金を獲得している。Owlii が公開したデモ(下)では、モバイルARにおける同社のホログラムアプリケーションについて視聴することができる。
では、どのような仕組みで動いているのだろうか? チームオリジナルのプロトタイプである4個から20個のデプスカメラを通じて体の動きがスキャンされると、Owlii の体積キャプチャおよび 3D 再構成プロセスに送られ、3D ホログラムが現実に生み出される。ユーザはこうして記録されたものを VR または AR ヘッドセットを用いて視聴することができる。その根幹となる技術にはアメリカ PCT 特許出願中のものが1件、アメリカで仮出願している特許が2件あり、また他にも進行中のものがある。
CEOで共同設立者の Ziyu Wen 氏は現在市場には直接の競合相手となる存在はいないとしているが、エンターテイメント用の3Dホログラムを作成するアメリカ拠点の 8i や、Microsoft Research によるARヘッドセット HoloLens 用のバーチャル 3D テレプレゼンスのホロポーテーションなど、類似技術を所有する企業はいくつか存在する。韓国を拠点とする Reality Reflection は160個ものデジタル一眼レフカメラを使用して3Dを作り上げている。しかし、Ziyu 氏は、Owlii にはこうした競合をしのぐいくつかの理由があるという。
チームは北京市海淀区の清華大学正門近くにあるアパートを借りて研究開発を重ね、Owlii の 3D ホログラムのインタラクティブ技術に磨きをかけているところだ。Ziyu 氏によると、現在の研究開発の狙いは質の向上、プロセス速度の改善、セットアップの簡略化だという。具体的には、携帯電話やドローンを通じてユーザの動きを 3D ホログラムスキャンできるようにすることだ。