Shape、3Dボディスキャナ「ShapeScale」のプリオーダーを開始

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Shape はここしばらく「ボディコンピューティングプラットフォーム」の開発に取り組んできたが、このたび3Dボディスキャナ「ShapeScale」のプリオーダーを開始した。

ShapeScale は、体重計にロボットアーム上に配置されたスキャナを組み合わせたもの。カリフォルニア州サンマテオに本社を置く Shape の CEO Alex Wayenberg 氏によれば、スキャナが身体の周りを旋回して全身をスキャンすることで、体型を1ミリ単位で立体的にキャプチャするという。

Wayenberg 氏によると、スキャナには構造化光センサーを用いており、画像を携帯電話に転送することができるという。 ShapeScale アプリを使えば、自分の身体を3Dで見ることが可能だ。スキャンには1分もかからないが、今のところ、Wi-Fi を使ってもスマートフォンにデータを送信するのに15分程かかる。試しに私をスキャンしてもらったのだが、時間はほとんどかからなかった。

Shape は2018年中に ShapeScale の出荷開始を予定しており、当初の目標より遅れている。共同設立者の Martin Kessler 氏はインタビューの中で、同社は製品の改良とコストの削減を行っているのだと説明した。

この身体モデルから、身体の太さ(腹囲、胸囲、腕囲など)を知ることができます。実際に運動を始める際、身体の変化を把握する上でベストな方法なのです。(Wayenberg 氏)

ShapeScale は身体をピンポイントで計測するので、どの部分がどれだけ太っているかも見て取れる。
Image credit: ShapeScale

全身スキャナ自体は15年ほど前から存在するのだが、巨大で非常に高価なものであった。Shape はスキャナの低価格化を図り、プリオーダーでは価格を500米ドルに設定した (顧客は注文時に100米ドル、製品出荷時に400ドルを支払う)。他の3Dスキャナよりもはるかに正確なスキャンを目標としている。

Wayenberg 氏によると、腕や足など身体の箇所ごとに脂肪の量を測定することができるそうだ。身体の変化を経時的に把握するのに非常に便利である。ShapeScale アプリを使えば、筋肉と体脂肪の割合も知ることができる。

トレーニングをしている人は、目標の箇所を絞って筋肉をつけることができます。(Wayenberg 氏)

ShapeScale で 3D スキャンされた Dean Takahashi
Image credit: Shape

Shape のフォロワー数は7万5,000人にもなり、同社は順番待ちリストを調べ、フォロワーのうちどれぐらいがプレオーダーで注文したのかを確認中だ。オーダー数はすでに6桁に達し、さらに、1,000万人以上が同社の宣伝映像を閲覧している。

Wayenberg 氏によると、最も正確な方法として、身体を動かさない状態で、動くロボットアームを動かしてスキャンする方法にたどり着くまでに様々なデザインを試したという。

同社は2年かけてこの技術の開発に取り組んでおり、Y Combinator の支援を受けている。将来的には、3Dモデル上でゴルファーの完璧なレプリカを使ってスイングの仕方をゴルファーに教える技術など、新たな応用を行っていきたいと考えている。従業員数は3人で、株式投資型クラウドファンディング(エクイティクラウドファンディング)によって現在までに69万米ドルを調達している。

これからは、こうしたデータにリアルタイムでアクセスすることが不可欠になると思います。(Wayenberg 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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