
Image credit: Paytm
Paytm は今日(原文掲載日:5月18日)、同社の親会社である One97 Communications が、日本のソフトバンクから14億米ドルの投資を受けたことを発表した。インドで、単一の投資家による調達ラウンドでは最大のものだ。Tech in Asia は1ヶ月前に、この交渉が行われていることについて報道していた。
Paytm はブログ投稿で、次のようにコメントしている。
この投資は、インドの決済エコシステムにおいて我々の成長、ユーザの拡大、顧客に対する金融サービス製品の構築に寄与するだろう。
中国の Alibaba(阿里巴巴)の支援を受けてきた Paytm は最近、Paytm Ecommerece と Paytm Payments Bank の2社に分社化した。Alibaba は、世界的な競合である Amazon やインドの Flipkart との直接的な対決に備え、Paytm Ecommerce でリードを取るべく2億米ドルを出資した。Flipcart は先月、Alibaba の中国における競合である Tencent(騰訊)のリードしたラウンドで14億米ドルを調達している。
ソフトバンクの出資は Paytm の Alibaba 依存を弱め、その結果、決済や金融サービスといったセンシティブな領域への中国の影響に対する不安感をやわらげ、インドで銀行業をディスラプトしようとする Paytm の賭けを助けることになるだろう。Paytm は最近、決済銀行を経営するための免許を取得した。この決済銀行は、単なるウォレット機能の提供よりは、より大きなスコープで決済を可能にすることに特化した特別な組織だが、ローン貸出には規制がかけられている。
今回の出資は、ソフトバンクのインドにおける最大の投資であり、最近、孫正義氏が再公表したインド展開に対する長期的なコミットメントを大きく反映している。同社はインドで他にも、Flipkart の競合である Snapdeal、Uber の競合である Ola、Oyo Rooms などに出資している。
Snapdeal は Amazon に市場シェアを明け渡して苦難を強いられており、ソフトバンクはピーク時のバリュエーションからははるかに低い金額で Snapdeal を Flipkart に売却する最中にある。この動きは、ソフトバンクがインドの消費者向けインターネットへの投資を継続しないことにはならない。
【via Tech in Asia】 @techinasia
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