モバイルソリューションとIoT開発のソニックス、システム運用のユニリタと提携——加速度センサーデバイス「FlipCast」をクラウドユーザに導入

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モバイルアプリや IoT デバイスの開発を行うソニックスは11日、システム運用ソリューション大手のユニリタ(東証:3800)と提携したとことを明らかにした。この提携を通じて、ソニックスは同社の3軸加速度センサーデバイス「FlipCast」を、ユニリタのクラウド制御プラットフォーム「CloudGear OpsController」と組み合わせ、同プラットフォームのユーザに導入する。

FlipCast はソニックスが先ごろ発表した、超小型の3軸加速度センサーデバイスだ。ボタン電池内蔵の清涼菓子ケースサイズのものから、太陽電池内蔵で半永久的に使えるものまで、機能やデザインにいくつかのバリエーションがある。スマートフォンやゲートウェイと BLE で通信し、そこから 3G/4G/WiFi などでインターネットに接続する。このデバイスの配置状態でスイッチの入切、シンプルな意思の伝達、IoT 機器の操作などが可能になる。

FlipCast にはさまざまなユースケースが考えられるが、今回その第一弾として、ソニックスでは CloudGear OpsController との組み合わせを提案。CloudGear OpsController は、エンジニアがワンアクションでパソコンへのログインし、運用するクラウドの管理環境のセッティングを整えるソリューションだが、FlipCast の導入により、エンジニアは FlipCast をひっくり返すだけで、キーボードに触らなくても一連の動作を完了できるようになる。

ソニックスの創業者で代表取締役の吉澤武則氏によれば、FlipCast に他にも多くのユースケースが想定できるという。パソコンやスマホでメッセージを送りづらい商談中に FlipCast を倒すだけで同僚に帰社時間の遅れを伝えたり、宅配便業者が集荷先に配っておけば、FlipCast を倒すだけで集荷荷物の有無をドライバーに事前に伝えたり、など用途は数知れない。

2012年8月〜9月にシリーズAラウンドで、電通デジタル・ホールディングスニッセイ・キャピタルから資金調達(調達金額非開示)、2014年2月に環境エネルギー投資から約1億円(調達ラウンドは不明)を資金調達している。これまでに、モバイルアプリの自動テスティングサービス「Scirocco Cloud」などが貢献し事業全般は黒字化しているが、FlipCast を皮切りに「ストック型のビジネス開発」に注力していきたいとのことだ。

FlipCast のデバイス本体は、おそらく安価に製造できて(構成する部品のうち加速度センサーがそこそこ高価なようだが、それでも数千円はしないようだ)、大量に配布できることは一つの強みになるだろう。一方、ストック型(つまりは、サブスクリプション型)のサービスを開発する限りにおいては、ハードウェア・デバイスのみならずクラウドサービスとの組み合わせで、どのような付加価値を創り出せるかがテーマだが、現時点では「何にでも使える」という活用範囲の広さが、逆に付加価値を見えづらくしているかもしれない。FlipCast でしか実現できない、革新的なユースケースが生まれるのを楽しみにしたい。