長らく進化が見られなかった痛くて大型の搾乳器をスマート化、スマホと連携した搾乳器「Naya」

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image via. Naya

<ピックアップ> The breast pump finally joins the 21st century

自動運転車やIoTなど、テクノロジーの活用が加速する分野があるいっぽうで、わたしたちの生活には完全にそうした進化から忘れ去られてしまった製品が存在する。例えば、北米では、洗濯機や食器洗い機などがとにかく巨大だ。洗濯が終わって鳴るアラームは、別の部屋にいても思わずビクッと反応してしまう大きさで、心臓に悪い。

日々のように使う家電でさえ進化が乏しいのだから、使う人が一部に限られるアイテムはなおさら置いていかれる。その例が、授乳トラブルがある際に使われる搾乳器だ(日本のほうが搾乳器の選択肢が多い模様)。

母乳の量が多かったり、赤ちゃんが母乳をうまく吸えなかったりする際に使われる搾乳器。つまり、その使用頻度は1日に数回と頻繁だ。従来型の搾乳器は持ち運びも面倒なほど大きく、見た目も機械的で、何より痛かった。グーグルに”搾乳器”と入力すると、検索候補に「搾乳器 痛い」と出てくるほどだ。

そんな中、お母さん向けの医療デバイスを開発するNaya Healthが開発したのが、現代版搾乳器「Naya」だ。同社が2014年に開催した”Make the Breast Pump Not Suck”ハッカソンには、150人以上のエンジニア・起業家・両親が参加し、新しい搾乳器んあり方を議論した。

そこで出たアイディアをもとに誕生したNayaは、1.36 キロと従来の搾乳器より軽量。乳輪にかぶさる部分にはプラスチックではなくシリコンを使い、痒みをおさえている。またスマホアプリと連携することで、母乳の量を測ったり、搾乳の手引きとしても機能するという。

まるで赤ちゃんが母乳を飲んでいるような感覚で搾乳できるという点が母親に響き、999ドルと高額であるにもかかわらず、2016年12月のリリース後すぐに完売した。

Nayaの他にも、現代版搾乳器には今年終わりのリリースを予定する「Babyation」などがある。

via. Wired

 

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