MAMORIOの専用タグを持っているユーザーが上記の場所で落し物をした場合、駅構内に設置されている専用アンテナで検知した位置情報を持ち主のアプリに通知してくれる仕組み。
今回の実証実験では、忘れ物が集まることになる東京メトロの「お忘れ物総合取扱所」と忘れ物が多い駅の事務室に専用アンテナを設置することで、忘れ物が届けられた場合に効率良く通知できるようにした。
14日17時追記:東京メトロで落し物があった場合、翌日以降に全て飯田橋の「お忘れ物総合取扱所」に届くルールになっており、上記のアンテナ設置駅以外で落とした場合も全て翌日以降には通知されることになるそうです。補足として追記させていただきます。
なお、専用アンテナについては特別な機器ではなく、既に東京メトロに配備されているタブレット端末(iPad)に専用アプリをインストールすることでMAMORIOのタグを検知できるようにした。
交通機関での忘れ物対策として相鉄グループと取り組んだ試験導入に続くもので、地下鉄事業者としては初めての事例となる。リリースによると、東京メトロには2016年度に1800件以上の忘れ物を受領しており、その返還率は29%に留まっているという。今回の取り組みでこの返還率を向上させることを狙う。
同社COO(最高執行責任者)の泉水亮介氏に今回の実証実験に至る経緯を聞いてみたところ、警察署に届く年間2600万件の遺失物の内、1000万個近くが鉄道事業者からの届出という試算もあるそうで、遺失物の返還プラットフォームを提供する同社として公共交通機関、特に「鉄道会社との提携は必要不可欠」(泉水氏)だったという。
そしてMAMORIOの販売実績が伸びているということも追い風になり、今回のアライアンスの持ちかけに対して一番最初に手を挙げた鉄道会社が東京メトロだった、というわけだ。
東京メトロ側としては前述の通り、現在3割を切る遺失物の返還率を上げることによるユーザー体験の改善や、対応コスト軽減などの効果について今回の実証実験を通じて検証していくことになる。
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