Bloomberg の報道によると、シンガポールの巨大インターネット企業 Sea がアメリカにおいて10億米ドルの調達を目標とした IPO を申請する計画だという。
かつては Garena という名前で知られていたこの企業は数週間前、アメリカ証券取引委員会に出願を行った。Sea は2018年前半の上場を目指しているとのことだ。
Sea が上場を目指しているらしいという噂は昨年の終わり頃からテック業界で飛び交っていた。2016年12月に Wall Street Journal に掲載された記事によると、同社はニューヨーク証券取引所での IPO を考えているという。
この新事実が明らかになったのは、Sea が5億5,000万米ドルの資金投入を受けてからほんの数週間後のことだ。同社によると、この新たな資金の大半は e コマース部門 Shopee のインドネシアにおける規模拡大に使用される。
2009年に Forrest Li 氏によって設立された Sea は、2016年には企業価値が37億5,000万米ドルであると評価されている。これまで同社を支援してきたのは、マレーシア政府の戦略的投資ファンドである Khazanah Nasional Berhad(Khazanah)、カナダ年金基金の Ontario Teachers’ Pension Plan、プライベートエクイティ企業の General Atlantic LLC、Keytone Ventures などだ。
そして今年、新たな投資家として GDP Venture、JG Summit Holdings Inc.、Farallon Capital Management、Hillhouse Capital(高瓴資本)、Cathay Financial Holding Co.(国泰金控)、台湾の食品コングロマリットの投資部門である Uni-President Enterprises Corp.(統一企業)が加わった。
米国で上場するという Sea の選択は、シンガポール証券取引所(SGX)におけるテック企業の上場を増加させるというシンガポール政府の計画に冷や水を浴びせる形となった。つい昨日(5月23日)、アーリーステージ・グローススタートアップを支援・投資する政府支援の計画、[email protected] プログラムにおいて、SGX と協力してスタートアップの資本市場への参入を支援していくと発表されたところだった。
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