
Image credit: Unibike(由你単車)
Tencent Tech(騰訊科技) によれば、中国の自転車レンタルスタートアップのトップ企業である Mobike(摩拜単車)が、小規模の同業プレイヤー Unibike(由你単車)の買収を完了したと、近い筋の関係者の話として伝えている。買収額は明らかにされていないが、Mobike が同社の出資者であり、シリーズ A ラウンドでは1億人民元(約16.6億円)を投資していることが明かされている。
同社のスポークスマンは次のように語っている。
記事は正確ではありません。Mobike はユーザエクスペリエンスの向上とコアテクノロジー競争力の強化、また国内外のビジネス拡張を加速することに集中しています。
しかし、記事のどこが間違っているかなどの詳細は語られていない。
2016年10月に Mobike は500万人民元(約8,300万円)を Unibike に出資している。それ以降、Unibike は中国の大学のキャンパスにおいて Mobike のサブブランドとして運営している。
記事が正しければ、これは Mobike による ofo(小黄車)との競争に向けた大きな動きとなるだろう。Unibike は当初キャンパスに注力していたことや、デポジット不要のサービスを提供していたことなど ofo といくつか類似点がある。情報筋によると、Mobike が Unibike を買収したことにより低価格マーケットに進出することを目論んでおり、シナジー効果を発揮する大きなチャンスだという。
自転車レンタル市場における2大巨頭による激しさを増すバトルに加えて、中国において成長著しい同市場において初となる大型買収劇であるという点においても、この統合は意義深い。
過熱する自転車レンタル業界の競争により、中国において中小企業が ofo や Mobike といったトップ企業に対して生き残る可能性は低くなっている。今回の買収劇の数日前である今週初め、この業界で初となるサービスをシャットダウンする企業が現れた。重慶に本拠を置く自転車レンタルスタートアップの Wukong Bike(悟空単車)が、先週サービスの終了を発表したのだ。
Mobike のはっきりしない回答はともかく、一つ確実に言えることがある。市場が爆発的成長を遂げた後、中国の自転車レンタル業界は統合に向けて急速に動き出しているということだ。Unibike 買収のニュースが正しくなかったとしても、最初の買収劇はごく近いうちに起こるはずで、その後も数多く起こるだろう。
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