Nilekani 氏は6人のメンバーと共に1981年に Infosys を共同設立した。2000年代に入るとインドは IT サービスが最も多く集まってくる地域となり、それを目の当たりにした同氏は Infosys の CEO 職を辞した後、積極的にテックエコシステムに参加するようになった。Aadhaar(アドハー)と呼ばれる、インド国民一人ひとりに固有の ID ナンバーを割り振る政策の実施にあたっては同氏が指揮をとり、これまで10億人以上に ID ナンバーが配布されている。また、彼はスタートアップに投資を行うエンジェル投資家でもある。
しかし、Fundamentum は、インドのエコシステムにおける重要なミッシングリンク、すなわち、より多くのスタートアップが時価総額1億米ドルの壁を乗り越え、後に続く者たちに手本を示すことができるような資金調達構造および支援構造を見出すことで、エコシステムを次の段階へと引き上げようとしている。iSPIRT の共同設立者で多くの実績を持つエンジェル投資家でもある Sharad Sharma 氏は以前、Tech in Asia とのインタビューの中で、インドで設立されたスタートアップの内でバリュエーションが1億米ドルに達する見込みのある企業は極々わずかであることを指摘している。
彼はこう語る。
エコシステムが脱出速度を得るためには、最低限の成功が必要となります。
Tesla の CEO、Elon Musk 氏は「第一原理に基づいて思考する(to reason from first principles)」という信念を持っている。インドのスタートアップが小さなイノベーションではなくディスラプションを生み出せるようにするための支援に集中する Fundamentum は、Elon Musk 氏の考えを実践しているとも言える。
<ピックアップ> This startup leverages IoT technology to protect Alzheimer’s patients from wandering アルツハイマー病協会によると、北米では540万人の患者がいるという。この数字は、今後ベビーブーマー世代が高齢化するにつれてさらに増えていくことが予測される。 認知症に関連する問題のひとつに、患者による…