他人の目に映った世界を見せてくれるVRカメラ「LucidCam」

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LucidVR の使命は、他人の目を通して見た世界をあなたに届けること。きわめてハイレベルな目標だ。カリフォルニア州サンタクララに拠点を置く同社は、バーチャルリアリティカメラ「LucidCam」の先行予約受付を本日(6月26日)開始した。

LucidCam は、立体的に3D 空間をキャプチャする2つのレンズを備え、その視野角は180度。つまり、ユーザの視野をベースにした3D 画像を撮ることができるというわけだ。LucidCam は基本的に、あなたが見ているものをそのまま撮ることができる。(後継バージョンでは、3つの LucidCam から合成した360度画像をキャプチャできるという。)

世の中には幾多の360度カメラがあるが、それらが作り出す画像は一様にフラットだ。たしかにすべての方向を見ることはできるのだが、全方向をリアルに見ているという深みのある感覚は得られない。

しかしこれは LucidCam には当てはまりません。

LucidVR の CEO、Han Jin 氏は VentureBeat のインタビューでそう語った。

まずは LucidCam で VR 写真やビデオを撮影し、それを LucidCam 独自の Wi-Fi ネットワークを使ってスマートフォンに転送する。同社の提供するビューアを使えば、スマートフォン上で画像を見ることができる。これらの画像や動画をシェアし、VR ヘッドセットで友人に見てもらうこともできる。さらには LucidCam の VR180フォーマットを使って YouTube にアップロードすることも可能だ。

基本的には、LucidCam は使い勝手の良いポケットサイズの3D180度 VR カメラだ。Apple のデバイスと互換性のあるシンプルなプラグアンドプレイのプロセスフローにより、極めて高い解像度で、3D180度 VR のコンテンツ作成とライブストリーミングが簡単に行える。

クラウドファンディングキャンペーンによって2年前に立ち上げられた LucidVR。ついに今、キャンペーンに支援してくれた人向けに LucidCam がまもなく出荷されようとしている。

Jin 氏は次のように述べている。

業界すべてが360度 VR を追い求める中、あえてこの製品に命を吹き込むのは途方もないチャレンジでした。180度 VR は大多数の人にとっては360度 VR よりもはるかに魅力的です。というのも、そのシンプルさとユーザエクスペリエンスによってさらに多くのユーザが VR コンテンツを簡単にキャプチャできるからです。Google が VR180のサポートを発表しましたね。これはつまり、VR の主要プレーヤーの一社が、180度 VR ビデオがもつ消費者メリットに気付き始めたということです。

現在 LucidCam は、小売価格500米ドルのところを15%割引にて先行予約を受け付けている。8月9日に出荷が開始される予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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